遠い昔のことながら結婚する時に自分で自分に課したことの一つに、
ちゃんとネイルを塗り続ける!というものがある。
所帯じみることなく、指先にまで気を付けておきたいという意図である。
10年前頃よりネイルサロンなるものも流行りだしたが、
私はネイルサロンに費やす時間と労力がもったいなかった。
ネイリストの方となんだかんだ話すのが面倒くさいのだ。
それなら一人でテレビを見ながら、本を読みながら、ブログを書きながら、
自分の好みのネイル(マニキュアですね)を塗り重ねる方が、時間の有効活用ができる。
(時には美容院で施術の合間を利用して塗ってもいた)
ところが、この冬は爪の痛みが激しく、
ネイルを塗布しても、トップコートに凝っても、すぐはげる。
爪の横やら先から割れてきて、ネイルを塗っても2,3日しかもたなくなった。
そのつど塗り替えていたのでは、時間の有効活用どころではない。
おまけに、はがれたマニキュア、割れた爪を見るたびに悲しくなる。
えーーい!と、思い立ったが吉日。
ホットペッパービューティで、時間の無駄遣いと思っていたネイルサロンを予約してGO!
ネイリストは、元ヤンと推測されるお姉さん。
年末で忙しいようで、非常に高圧的な態度をとられる。
私の爪の様子を見た元ヤン曰く、
割れた爪の修復をした方がよいが時間がかかる、すると次のお客の予約に間に合わないから、
私の希望のデザインは(時間がかかるから)できないという。
高圧的な態度に不快感を感じながらも、私が「なんだその態度は!」と言わなかったのは、
決して元ヤンが怖かったわけではない。
風邪をひいて声がでなかったのだ。
中森明菜が、息だけで「ありがとうございました」という感じ。
なので高圧的な態度にむっとしつつ、でもしてほしいな〜のようなことを
ガラガラの声でぼそっと言って、そのまま(声が出ないから)黙っていた。
(声が出たら、理路整然と、予約時にコメントを書き込んだことなどを主張したと思う)
私が黙っていると、元ヤン、すくっと立ち上がり部屋を出ていく。
声が出ない私は、黙って座って待っている。
戻ってきた元ヤン、
「次のお客様に予約時間を変更してもらうよう電話しました。」
「ですからお客様の希望のデザインはできます」
やるやん、元ヤン。
次のお客様、ご迷惑をおかけしました。
元ヤンさん、ありがとうございました。
おかげさまで、爪は剥げてもおらず、割れてもおらず、ピンク色ですわ。
そして声は、ガラガラで場末のシンガーのようですわ。