2021年08月20日

佐方貞人氏シリーズの『検事の信義』と宮島

柚月裕子氏の検事の佐方貞人氏シリーズ。
 『最後の証人』(2018)
 『検事の本懐』(2018)
 『検事の死命』(2018)
に続く『検事の信義』(2019)角川書店 読了

東北に赴任している検事の佐方貞人は、広島出身という設定。
よって過去にも広島時代の話が出てきたが、
今回は旧友と広島は宮島の旅館で会うというものがあった。

懐かしい宮島
広島時代は、宮島に仕事でもプライベートでもよく行ったが、
島内に宿泊したのは、マツダ時代の仕事で一度。
四半世紀昔の話であまり覚えてないが、
ゆっくりと泊まってみたいものだ。

今は旅行の話をしても、タラレバでなんとも切ないが。

さて、広島つながり柚月裕子氏つながりで言えば、
今日より映画「孤狼の血 LEVEL2」が映画館で上映される。
「孤狼の血 LEVEL2」は、原作小説シリーズの2作目『凶犬の眼』をベースとしつつ、映画完全オリジナルストーリーらしい
この映画も観に行かなければ!
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2021年08月09日

小説『運命の人』

山崎豊子氏の小説が読みたくなって
同氏著 小説『運命の人』全4巻読破。
TBSでドラマ化もされているようです。

もともと毎日新聞記者だった筆者、
同新聞社の記者の関与した1972年の外務省機密漏洩事件、
そしてその機密事項である米国からの沖縄返還、
この二つが小説の柱。
沖縄の悲しい歴史が、同小説のメッセージと受け取りました。

他作品同様、骨太で社会派の小説。
まもなく76年目の終戦記念日を迎えますが、
忘れてはいけないことを、小説で思い返します。
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2021年08月04日

『山崎豊子 自作を語る 作家の使命 私の戦後』

NHKがドラマ「大地の子」の再放送をしている。
山崎豊子氏原作の小説「大地の子」のテレビドラマ化で、
戦争により中国に残されてしまった孤児の話だ。

山崎豊子さんの小説は、
 白い巨塔
 華麗なる一族
 不毛地帯
 二つの祖国
 大地の子
 沈まぬ太陽 など、
一時貪るように読んだが、
思い返すに、あの取材力は素晴らしい。

よって今回は山崎豊子さんのエッセイ集
『山崎豊子 自作を語る 作家の使命 私の戦後』(2012)新潮文庫 を読んでみた。

どの小説も数年にわたる地べたを這うような取材をなさっていることがわかる。
よって、誰もが知らなかった書けなかったこと、
例えば 中国の歴史が小説「大地の子」には描かれており、
小説とはいえフィクションでありフィクションでなしと、衝撃を受ける。
その小説に向き合う様に、「働く」というのは、こういうことかと考えさせられる。

それにしても、長期にわたる取材で生じた腰痛・関節痛に、
現地で漢方薬や鍼治療などを山崎氏は勧められるが、気が乗らなかったらしい。
なぜならば
「私は西洋医学派なのだ」(p.34)とのこと。

東洋医学派の私は、あらびっくり。
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2021年07月01日

小説『お家さん』でコーポレート・ガバナンスを考える

玉岡 かおる 著『お家さん』上・下  (新潮文庫) (2010)

今は無き巨大商社 鈴木商店の奥様 お家さんの話。
フィクション部分もあるようだけれど、
明治・大正・昭和の経済の様子、当時の企業の創業と巨大化の経過がよくわかる。

個人事業から合名会社に転換、
所有と経営の一体化によるつながりが強みであったが、
事業拡大・多角化による複雑化の中で、
株式会社にしなかったことが、敗因か。
人災である戦争、自然災害である関東大震災も打撃。

とビジネス面を楽しみつつ、おそらくフィクションと思われる人間模様も
なかなかオツ。
という小説面も楽しめる。

おススメ
☆☆☆☆
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2021年06月09日

ジェーン・スーさんの『今夜もカネで解決だ』

最近気になるジェーン・スー氏著『今夜もカネで解決だ』(2017)朝日新聞出版
図書館で借りて拝読。

今年2月に文庫本化されていて、
それはタイトルが『 揉まれて、ゆるんで、癒されて 今夜もカネで解決だ 』と変わっている。
文庫本タイトルでおわかりのように、
働いて疲れて、癒しを求めてマッサージ、という楽しみを
彼女の独特の言い回しで鋭くかつ適切に表現されたエッセイの詰め合わせ。

行ってみたいサロン、もしかしたら行ったかもというサロンといろいろ出てきて面白い。

エッセイタイトル「老けは夕方の後ろ姿に現れる」(pp.17-19)の
タイトルそのものも納得だが(いろんな艶が無くなることや姿勢が悪さくなるなどね)、
冒頭の一文、「洗髪には体力を要す」にはおでこをパチン。

お風呂好きで、毎夜、浴槽に浸かって、その日のいろいろを溶かして流すことを日課にしている私も、
お風呂に入ることは、体力を使うということを、
疲労の続く時期には強く感じる。
そんな時に、美容院ほど面倒ではなく、さくっと髪の毛を洗ってくれるシャンプー屋さんが良い、と筆者。

強く同感。(行ったことないけど)
調べると、シャンプー&ブローサロンのチェーン店が銀座にあるようで、
そのうち行ってみたい。

日々、癒しを求めてマッサージ通いをなさる皆さんにおススメ。
☆☆☆
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2021年06月03日

白いレースのワンピース

先日、お若いお嬢さんたちを対象としたアパレルショップの前を通りかかり、
ほわほわっとした白いレースのワンピースに目を魅かれた。

私がティーンエイジャーの頃(もはや半世紀前に近いが)、
欲しかったような風合いのワンピースだった。

あの頃は、欲しいお洋服があっても、なかなか自由にならなかった。
今は自分で稼いでいるし、買おうと思えば、ここからここまでと「大人買い」できる。
しかし、もはや物欲が無い。
あったとしても、こうしたほわほわっとした白いレースのワンピースなど着れない。

人生とはなんとも切ない、とそのアパレルショップを通り過ぎた。

それにしてもティーンエイジャーの頃、欲しかったワンピースは3900円くらい。
あれから半世紀近く経ち、ちょっと言いすぎか、そうはいえ四半世紀はゆうに過ぎ、
プチプラアイテムで3900円のワンピースなんてたくさんある。
もっと安いのもある。
かつ安かろう悪かろうではなく、素材も良い。

安くてよいものを創るビジネスシステムが進歩したともいえるが、
物価が変わっていないという証左だ。
同時に豊かになった気もしない、というのも確かだ。

他方でルイヴィトンなどは年数分高くなっている。

中藤玲 著『安いニッポン 「価格」が示す停滞』(2021)日経プレミアシリーズ
を読みながら、どうするニッポン!と考える。
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2021年05月28日

小説『合理的にあり得ない』とマルコポーロの紅茶

柚月裕子氏著の小説『合理的にあり得ない』(2020)拝読。
検事の佐方貞人氏シリーズや、
広島県呉市が舞台の『孤狼の血』や『凶犬の眼』、『暴虎の牙』などの警察シリーズとは
また異なるキャラクター登場。

弁護士資格をはく奪された上流水涼子が探偵エージェンシーで活躍、というもの。
ストーリーは当然面白いので、おススメ。
☆☆☆☆

小説内で、探偵エージェンシーのスタッフ 東大出設定の助手 貴山の
淹れる紅茶マルコポーロが美味しそうで。

で、早速購入。
マリアージュフレールのマルコポーロ。
IMG_1833.jpg

マルコポーロはよい香りで有名な紅茶だが、その香り要因は秘密らしい。
香りを堪能したいが、昨今の晴れたり降ったりの湿度変化で
アレルギーを発症しているため、鼻が利かない。

我ながら、なんか、もったいない。
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2021年05月22日

小説『検事の死命』と『最後の証人』

柚月裕子著『検事の本懐』(2018)角川文庫が面白かった。
主人公は検事の佐方貞人氏シリーズを読了。

『最後の証人』(2018)(2011に宝島社文庫より発刊されているらしい)
『検事の死命』(2018)(2014に宝島社文庫より発刊されているらしい)

よって順番としては、
『最後の証人』『検事の本懐』『検事の死命』となる。

柚月氏の『孤狼の血』や『凶犬の眼』、『暴虎の牙』も面白いが、
佐方貞人氏シリーズは、より面白い。

『検事の死命』(2018)、主人公が父親の13回忌に広島に帰郷した場面。
老いた祖父母と叔母が温かく迎えてくれる。
毎月祖父母に5万円仕送りしている主人公に、叔母が言う。
祖父母は孫が振り込んでくれたお金を、毎月孫名義で郵便局に貯金していると。


 ―兄さんが嬉しそうにね、うちに通帳、見せてくれたん。
  貞人が毎月、仕送りしてくれるんじゃいうてね。
  (略)
  貧乏しよるんじゃけ生活費に使わしてもらやあええじゃない。―(p.99)

と叔母が祖父に言うと

 ―貞人が可愛いけん。
  あれには苦労ばっかりさせたけんのう。 
  あれが結婚する時、親がおらん恥をかかせちゃあいけん。
  わしらがちいとでも貯めとかんと―(p.100)

主人公貞人の父親は弁護士で、仁義突き通していろいろあって、という背景がある。
懐かしい広島弁による孫想う祖父母の気持ちに涙腺崩壊。

『検事の信義』も続編で出ているようなので、また読んでみたい。
佐方貞人氏シリーズは、ほんとおススメ。
☆☆☆☆☆
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2021年05月09日

本『生きるとか死ぬとか父親とか』

ジェーン・スーさん著のエッセイ本『生きるとか死ぬとか父親とか』(2021)新潮社。

テレ東でドラマ化もされていて、吉田羊さんと國村隼さんの
父娘演技がなんとも良い。
よって原作本を読破。

ジェーン・スーさんとは、生粋の日本人女性。
音楽プロデューサーで作詞家でコラムニストでラジオパーソナリティ らしい。

お母様が20年前に亡くなり、残された自由気ままなお父様と
致し方なくついた責任感に溢れるお嬢様とのこもごも。
小気味よい文章に、何度も笑いながら、
上手い言い回しの連続に、素晴らしいと唸りながら、
読み進めると、実は非常に重い過去をお持ちのことがわかる。

そうした関係の父娘。

育ててくれた親は老い、幼かった自分がいつのまにか主となり家族を営む、
そんな親子の関係をジェーン・スーさんが鋭い切り口で語ってくれます。

おススメ。
☆☆☆☆☆
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2021年05月08日

小説『検事の本懐』

緊急事態宣言で、区の図書館が休館中(´;ω;`)ウゥゥ
よって昨年購入して未読であった 柚月裕子著『検事の本懐』(2018)角川文庫
(2012に宝島社文庫より発刊されているらしい)

フジテレビのドラマ「イチケイのカラス」は裁判官が主役、こちらは検事、
どちらにしろ司法がらみ。

結論として、無茶苦茶面白かった。
主人公は検事の佐方貞人氏で、小説内の配属は架空の東北の街のようだが、
なんと出身地は架空の「呉原市」。
これは、柚月氏の『孤狼の血』や『凶犬の眼』、『暴虎の牙』の
広島県呉市の警察シリーズで使われた、我が故郷ではないか!

おまけに主人公の生年が、同じだった!!!
高校時代の友人が訪ねてきて、当時を回想するシーンなど、
あの頃のあの駅で、あの街でと気持ちが入る。

ということもありより一層の読み応えありでしたが、
小説としてもおススメ。
☆☆☆☆

シリーズ物なので、(図書館が開いていないし)購入して読んでみたい。
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2021年05月02日

小説『朽ちないサクラ』

昨日、散歩しようとしたところ、雨になったので、久しぶりに小説。
昨年購入して未読であった 柚月裕子著『朽ちないサクラ』(2018)徳間文庫

「サクラ」は警察のこと。
柚月氏の真骨頂ですね。
孤狼の血』や『凶犬の眼』、『暴虎の牙』の
広島県呉市の警察シリーズとは異なり、
ご出身の東北が舞台、かつ女性が主役。

非常に面白く拝読。
途中でカルト集団が出てきて?となるけれど、なるほどと。
最後まで引き込むストーリーの造りはお見事(すみません、上から目線で)。

おススメです。
☆☆☆☆


ストーリーでは無いが、話中に出てくる日本酒が気になった。
雪漫漫と浜千鳥。

雪漫漫は山形のお酒で「辛口だけど米の甘さも残っていて、口当たりがいい」(p.256)らしい。
調べると、良いお値段。
他方は、浜千鳥は岩手のお酒で「辛すぎず甘すぎず、どんな料理にもあう口当たりの良さがある」(p.275)らしい。

気になる。
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2021年04月20日

ヨハマンゾクジャ

時代劇ドラマなどで耳にしたと思われる「『よ』は満足じゃ」の言葉。
私はこれまで、殿様の使うこの『よ』は、「世」だと思っていた。
一定の地域を統治してるお殿様が、
その地のことを我が物ととらえ、自らを「世」と称したのだと思い込んでいた。

この度、大河ドラマ「青天を衝け」に感化され、
渋沢 栄一翁の『論語と算盤』(2008)角川ソフィア文庫を読んでいると、
「余は・・・」と何度も出てくる。
一人称の「私」の意味で「余」を使用している。

IMG_1630.JPG

辞書で調べてみると、
ヨハマンゾクジャの『よ』は、「余」であり、
殿様でもどなたでも用いてよい、とのこと。

そうだったのか!!!

長い間、ずーーーと間違って解釈していたということだ。
人生100年時代、残りがまだまだある。
余は「余」の意味を知って満足じゃ。
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2021年03月28日

小説『素晴らしき家族旅行』

『素晴らしき家族旅行』林真理子著 毎日文庫

毎日文庫の第一版の発行日は2020年6月だけれども、
この作品は1994年に毎日新聞社より刊行されたもの(らしい)。
したがって小説の舞台は今から約20年前、バブル崩壊あたり。

とある親族のいざこざがストーリーの中心なのだけれども、
冒頭は林氏特有の意地悪さの透けて見える人間観察力の溢れた表現に、
少し辟易した感じがあったが、
話が進むと、家族の本質的な描写がテーマである事が分かり、引き込まれた。
(すみません、上から目線で)

文庫で上下長編であるがサラサラ読めて、面白い。
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2021年03月20日

蛇足 Audibleで小説『暴虎の牙』

Audibleで小説『暴虎の牙』を読んだ(聴いた)が、
Audibleとはアマゾンのオーディオブックで、
ちゃんとそれ用に朗読されていて、聴きやすい。

小説『暴虎の牙』も、一人の朗読者が登場人物の会話がわかるように声色を分けてくれる。
ただ、気になって気になって仕方がなかったのが、広島弁。

ドラマや映画なら、方言の指導者がいるのだろうけれど、おそらく朗読には
そうした指導はそこまでではないのだろう。
微妙にイントネーションが違うのだ。

例えば、「あんた」。
これを朗読では「あ」にアクセントがあった。
違う!!!

広島弁では「あんたー」と「たー」にアクセントが付き、伸ばす。
(と思うのですが、広島の方 どう?)

そういった小さいことが気になって気になって、仕方がなかった。

取るに足らぬ些細なことです。
失礼しました。
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Audibleで小説『暴虎の牙』

『暴虎の牙』(2020)は、柚月裕子著 警察小説『孤狼の血』シリーズの完結編。
 2018年5月映画「孤狼の血」
 2018年5月小説『孤狼の血』
 2020年5月『孤狼の血』の次の小説『凶犬の眼』

広島のマル暴刑事 ガミさん(大上章吾)と、愚連隊のリーダー沖ちゃん(沖虎彦)とのいろいろ。
時は1982(昭和57)年と2004(平成16)年。
昭和57年といえば、小説の舞台呉市で高校生をしていたわけで、
おまけに、ガミさんの相手役が「沖ちゃん」(私の旧姓のあだ名)で、
自分ごとのように読みました。
ああ、ここで終わるのか、という小説らしい、あとは想像にお任せします!という終わり方ではありますが、
安定の面白さ。
おススメです。
☆☆☆☆☆



さて、この『暴虎の牙』、私は散歩しながらアマゾンのAudible(オーディブル)で聴きながら読みました。
よって、一字一句、全て耳に入るわけです。
暴力的なシーンが苦手な私は、通常そういう場面は小説では読み飛ばし、映画では目を閉じる。
ところが、Audibleでは逃げることができない!!!
自分の根性を試されましたーーーΣ(゚д゚lll)
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2021年02月05日

あきない世傳 金と銀

現在は高田郁さんの小説『あきない世傳 金と銀』にはまり中。
「みをつくし料理帖」で高田郁さんの描く登場人物と、江戸時代に夢中に。
(ちなみに2年前2019年の二月にはアメリカドラマの"The Good Wife”にはまっていました)


『あきない世傳 金と銀』は、
教育者の娘であった幸が、父親逝去の後、大坂天満の呉服商「五鈴屋」さんで女中として働く。
そこからいろいろあって、呉服屋の店主となる話。
この2月半ばに10巻目が発刊されるらしいが、
6巻まで読破。

主人公の幸ちゃんは、精神がめちゃ強い。
(人を利用しているともいえる)
店をどうするかが一番の課題。

元番頭の治兵衛さんに教えてもらった「縁と年月」の言葉、
良い縁をゲットするには焦らず時を待て、という意味。
換言すれば、慌てる乞食の貰いは少ない、ということで、
私のようなせっかちなものは、おでこをパチンとはたいて、おっしゃるとーり!

またお家さんの富久さんが、
「売っての幸せ、買うての幸い」ではないと、
「買うての幸い、売っての幸せ」なのだとステークホルダーを大事にするのも、学びになります。

舞台は大阪ですからね、
「三方良し」で有名な近江商人も多々話題に上がります。

そして、6巻からは、いよいよ江戸の呉服市場に参入。
浅草のあたりに支店をだすようです。

あーーー、こりゃまた、浅草散歩に行かねば!
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2021年01月25日

心棒

高田郁さんにしては珍しい現代小説『ふるさと銀河線」(2013、双葉文庫)。
タイトルにあるようにいろんな故郷を描いた短編集。

進学時に故郷に残るか、可能性を求めて別の地に行くか悩む少女に対し、
大人が言う言葉。

 故郷って、人間にとっての心棒なんだと思うんだ。
 その人の精神を貫く、一本の棒なんだよ(p.134)。

先般のNHK「ブラタモリ」は、タモリさんが広島県は呉市をぶらぶら。
「呉〜“戦艦大和のふるさと”呉はどうできた?〜」

お父さんが生きていたら、喜んで同番組を見ていたなと思いつつ、
懐かしい故郷の呉の様子をテレビ越しに眺め、
知らなかった地理や歴史を学ぶ。

心棒なんだな。
「辛抱」を教えてくれてるのかも。
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2021年01月18日

エッセイとレシピ本の『みをつくし献立帖』

「みをつくし料理帖」の10巻にわたる小説にはまっていたが、
その関連で『みをつくし献立帖』(2012)も発刊されている。

これは小説内に描かれたお料理の写真や、レシピが、
著者の高田 郁さんのエッセイと共に描かれてる。
小説内の登場人物の言葉などもあり、読みごたえがある。

レシピ本だが、書店さんのご意見で、「みをつくし料理帖」の小説と一緒に並べられるように、
大きさも文庫になったらしい(pp96-98)。

「みをつくし料理帖」の文章が受験問題として使われることもあるらしく、
著者の高田 郁さんが、その問題を解くのに苦心する、らしい(pp56-57)。

人間の心理描写は、複雑だし言葉にならない領域もある。
論述文章は可能としても、小説の解釈が「試験」の場合は、
著者でも登場人物でもなく、出題者の意図を忖度する能力が問われている、ということだ。

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2021年01月16日

「みをつくし料理帖」を訪ねて 勝手に散歩その3 神楽坂

「みをつくし料理帖」を訪ねて 勝手に散歩
 勝手に散歩その1湯島から神田へ
 勝手に散歩その2 神田から九段下から市ヶ谷へ
 番外編

【緊急事態宣言最中ですが、体調維持のためにひっそりと散歩。
 電車は最低距離、すいた車両で座らず、人との接触は買い物以外一切なしのウォーキングです。】

その3として神楽坂。
第5巻の最後に、小笠原様(小野寺様ね)が義弟と神楽坂を歩く場面があった。
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その中で出てきた毘沙門天善國寺
善國寺の正面に、お気に入りのお茶屋さん 楽山があり、
お茶を買いにいっては、お寺の由緒もわからずお参りしていた。

昔は今より火事が多くて、他の地にあったけれど火事により、ここ神楽坂に移転してきたそうだ。
それにより神楽坂が栄えたと、小笠原様が義弟と話している。
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その善國寺から少し神楽坂を上ったら、左手に野菜やら果物屋らが店頭で売っているお店あり。
八百屋さんかと思ったら、そうではなく、広島のお好み焼き屋さんとのこと。
店頭におられた女性はもちろん広島出身とのことで、話が弾んだ。
https://tabelog.com/tokyo/A1309/A130905/13020373/
IMG_0826.jpg

なんだか広がる、みをつくし勝手に散歩。
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2021年01月14日

天の梯

最近、楽しみに読んでいる小説『みをつくし料理帖』。
 第2巻 「花散らしの雨」
 第4巻 「今朝の春」
 第5巻 「小夜しぐれ」
 第6巻 「心星ひとつ」
 第7巻 「夏天の虹」
 第8巻 「残月」

いよいよ最終巻の第10巻は「天の梯」。
大阪から江戸に来て6年、幾多の苦難を乗り越えてきた澪ちゃん。
最終巻はそうしたことが思い出されて、涙をぬぐいながらの読書。

親のような芳さんは私とほぼ同年代で、
澪ちゃんが娘と同年代で、ちょうど同時の成長過程を眺めるようで、
共感が大きいのだと思う。

 この江戸で澪と生きた6年の歳月が、ふいに芳の胸に迫る。
 嘉兵衛(元旦那)の死、つる家との出会い、おりょう(近所の人)たちの情、柳吾(今旦那)との縁、そして佐兵衛(息子)のこと。
 ―澪、おおきに。そして堪忍。
  どうか、どうか、幸せになっておくれやす(305)

登場人物同士の、共依存の真反対の距離感が心地よくて、
心配しあうのだけれど必要以上に口や手を出さない。
だけど、何かあったら寄り添う。

大阪に帰ることを決めた澪に向かって種市が言う。

 「なあ、お澪坊、ご神仏ってなぁ、時にとんでもなく酷いことを、
  情け容赦なくなさるもんだ。
  慈悲も何もあったもんじゃねえっ、て仕打ちを。
  けれど、それに耐えて生きていれば、必ず何処かに救いを用意していてもくださる。
  俺ぁ、この齢になって、それが身に染みるのさ」(p.320)

あさひ大夫の見受けの仕方も、お見事!

作者の 高田郁さんは素晴らしい。
他の小説も読んでみることとします。

澪ちゃんの人生と共に、心は江戸時代の、楽しい数日でした。
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2021年01月12日

残月

最近、楽しみに読んでいる小説『みをつくし料理帖』。
 第2巻 「花散らしの雨」
 第4巻 「今朝の春」
 第5巻 「小夜しぐれ」
 第6巻 「心星ひとつ」
 第7巻 「夏天の虹」

第8巻は残月。
琴線に触れるセリフや文章は以下。

料亭の再建を背負う澪に、それは忘れていいという芳の言葉。
 「ひとの気持ちも物事も、全てのことは移ろうていく。
  仕方のないことだす」
 涙を堪え、諦念を語る芳の隣で、柳吾は深く頷いてみせた(p.151)。

長屋で仲良くしていた伊佐三家族の引っ越しを寂しく感じる芳と澪の姿。
 袷が恋しい風の中を、ふたりのおんなは無言のまま、つる家へと向かった(p.159)。

やっと見つかった息子のことを想う芳に対してのりうの言葉。
 「子の幸せと親自身の幸せを混同しないことです。
  いっぱしに成長したなら、子には幸せになってもらいましょうよ。
  そして、親自身も幸せになることです。
  ひとの幸せってのは、銭のあるなし、身分のあるなしは関係ないんです。
  生きていてよかった、と自分で思えることが、何より大事なんです。」(p.244)

亡くなったライバルを忍ぶ清右衛門の言葉。
 「芸時に長け、洒脱で粋、金遣いも美しく、
  馴染みの遊女を妻に迎える律義者で、ひとからの人望も厚い。
  その何れも、わしは憎くて仕方なかった。
  やつはもっと生きると思ったが、そうではなかった。」(p.268)

柳吾が澪に、麦の強さについて語る言葉。
 「秋に蒔かれて芽吹いた麦は、冬の間、
  こうして雪の下で春を待つのです。
  陽射しの恩恵をじかに受けるわけでもなく、
  誰に顧みられることもない。
  雪の重みに耐えて極寒を生き抜き、やがて必ず春を迎えるのです。」(p.290)

江戸時代は今のように空調設備があるわけではなく、
冬は寒そうで夏は暑そうで、だから春と秋が気持ちよさそうで。

そして空調に守られたひ弱な私は、ここ数日の散歩で風邪をひき・・・
ダサイ。
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夏天の虹

最近、楽しみに読んでいる小説『みをつくし料理帖』。
 第2巻 「花散らしの雨」
 第4巻 「今朝の春」
 第5巻 「小夜しぐれ」
 第6巻 「心星ひとつ」

江戸時代の食を中心としたほっこりとほのぼの読めるかと思えばそうではなく、
読み進めれば進めるほど、
人間の生きざまを赤裸々に描いている小説『みをつくし料理帖』。

第7巻は「夏天の虹」。

先日七草粥を食べたが、同小説にもその場面がある。
江戸っ子がお粥が嫌い、というのにまずは、びっくり。
粋で鯔背が身上な江戸っ子は、そもそもやわっとしたお粥よりはごはんが好きとのこと。
お粥を食べるならば、甘くして食べるらしい。
その中で、大阪から江戸に来た澪ちゃんが塩味を絶妙に効かせる七草粥を提供して、
お客に受けている。

といった食文化の違いに驚きつつ、澪ちゃんの恋が成就しそうででも別の道を選んでで、
悲涙にもくれる。
想い人は、思っているときが一番幸せなんだなと(´;ω;`)ウゥゥ。

 思えば昨年、競い合いに負けた翌朝、想い人が現れて、
 この橋を渡って帰っていった。
 ―よう、下がり眉
 そう呼ぶ声が聞こえた気がして、澪は視線を巡らせた。(p.78)

想い人と一緒になることよりも、料理の道を選んだことで、
周囲の人が傷つくさまを悲しむ澪に、75歳のりうさんが言う。

 「澪さんの料理には、祈りが籠っているんですよ。
  食べる人の幸せを心から祈る、せつない祈りがね。」
 己の狡さや情けなさばかりが心に突き刺さる拙い恋だった。
 それでも恋は無駄ではなかった(p.153)。

江戸時代は、立場によってできることが決まっており、
武家の嫁になったら料理人としての夢は諦めなければならない。

比較すると、現代のなんと自由なことよ。
あれもこれもと出来るが故に、皆悩む、不平不満が出る。
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2021年01月11日

心星ひとつ

最近、楽しみに読んでいる小説『みをつくし料理帖』。
 第2巻 「花散らしの雨」
 第4巻 「今朝の春」
 第5巻 「小夜しぐれ」

第6巻は 心星ひとつ。

NHK,民放、映画と、同小説は動画化されているようだが、エンタメ好きな私ではあるが一切見ていない。
なぜなら語彙の力を味わっているから。
例えば、

 雨の乏しい梅雨から、境目のないまま夏となり、じりじり煎られながら大暑を過ぎた(p.10)

 月の出の遅い夜だった(p.114)

こうした微妙な時間の流れの描写は、動画では難しい。
色や音で示せないからだ。

また新しい大きなお店を、と二か所から言われて悩む主人公 澪ちゃんに対し、
75歳のりうさんがかける言葉。

 与えられた器が小さければ、自分の手で大きくすりゃあ済むことですよ(p.122)

 精進を続ける人に「ここまで」はないんですよ。
 「ここまで」かどうかは、周りが決めることではなく、自分自身が決めることでしょう(p.123)

こうした言葉も、動画だと、見る側の演者への興味関心で印象が異なる。
活字だけだと、自分の心が受け止めて解釈できる。

そんなこんなで、楽しい読書の『みをつくし料理帖』。
とはいえ、これ、静かな文章ながら泣かせる。
私は、おいおい泣きながら読んでいる。
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「みをつくし料理帖」を訪ねて 勝手に散歩その2 神田から九段下から市ヶ谷へ

「みをつくし料理帖」を訪ねて 勝手に散歩その1湯島から神田へ

【緊急事態宣言最中ですが、体調維持のためにひっそりと散歩。
 電車は最低距離、すいた車両で座らず、人との接触は一切なしのウォーキングです。】

神田須賀町から西へ。
神保町を過ぎ、九段下へ。
専修大学の付近から、ああ、見えてきました、あれが「つるや」の近くにある「俎板橋」。
IMG_0802.jpg

渡って振り返るとこんな感じ。
ふきちゃんが弟の健坊を想って立っていた橋ですね。
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そしておそらく、「俎板橋」の西にある、スタバのあたりに「つるや」があるという設定。
この辺りの旧町名は元飯田町。
IMG_0807.jpg

時はすでに16時すぎ、さすがに寒くなってきました。
九段下の駅よりは、市ヶ谷のほうが我が家は便利。
えーーーーい、ままよ、歩いたれ。

と市ヶ谷に向かって、靖国神社の表側の九段坂ではなく、裏側というか外堀側の坂を進みます。
富士見坂という名の坂が出てきました。
江戸時代は天気が良いと富士山が見えたのでしょう。
IMG_0808.jpg

ちなみに今は、法政大学が見えますが。
そしてこのあたりに、澪のことを「下がり眉」と呼ぶ小松原様、
本名は小野寺宅があった、という設定のよう。
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市ヶ谷駅まで歩くことにしてよかった!
ああ、夕暮れてきましたわ。帰りましょう。
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帰宅後の歩数は17,000歩、ヘタレなのによく頑張りました。
また、散歩のたびにスイーツを買ったり、
美味しそうな米水やらブドウ水やらに誘われてお店に入ったりしてしまうので、
今回は1000円しか持たずに散歩。
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2021年01月10日

「みをつくし料理帖」を訪ねて 勝手に散歩その1湯島から神田へ

【緊急事態宣言最中ですが、体調維持のためにひっそりと散歩。
 電車は最低距離、すいた車両で座らず、人との接触は一切なしのウォーキングです。】

最近はまっている江戸時代が舞台の「みをつくし料理帖」。
時空を超えて、その世界観を感じたいと、いざ現地へ。

まずは、湯島駅から主人公の澪ちゃんがいつもお参りしている“化け物稲荷”へ。
ただ、このお稲荷さん、今は無いのかあるのかわからず。
一応、これかな?というお社を見つけて、手を合わせました。

そこから澪ちゃんの住む長屋が設定されていた外神田へ。
神田金澤町(外神田3-4)現在の区立昌平小学校周辺あたりとのこと。
滝沢馬琴住宅跡の看板を発見。この辺かなあ。
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そして、澪ちゃんがつとめていた料理や「(旧)つるや」は、道路を西にわたります。
写真は明神下 神田川 本店。
こんな感じだったのでしょうね。
IMG_0793.jpg

この「つるや」は小説内で焼けてしまい、九段下に新たな店を構えます。
よって、澪ちゃん、芳さん、おりょうさんたちは、外神田から九段下まで
毎日歩いて通勤したということになります。


外神田から南下すると、昌平橋。
源斉先生のお宅は、昌平橋の南東のようです。
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もっと南下すると神田須賀町付近。
大きな道路から通りを1本入ると、今でも老舗のお料理屋さんが並んでいます。
(有名な蕎麦屋さんや、あんこう鍋屋さんなど)
このあたりに一流料理屋「登龍楼」があったという設定。
さもありなんです。

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ここですでに9000歩超。
ヘタレな私なここで息絶えそうになりますが、
澪ちゃんが朝も早くから夜遅くまで働いていたことが思い出され、
散歩は続く・・・
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2021年01月08日

小夜しぐれ

最近、楽しみに読んでいる小説『みをつくし料理帖』。
 第2巻 「花散らしの雨」
 第4巻 「今朝の春」

第5巻は「小夜しぐれ」。
江戸時代に、季節の移り変わりを大事にし、
その季節のものを愛しみながら食していたありさまが、読み取れて、
夢中になって読んでいます。

ドラマや映画の動画も良いけれど、
活字の言葉や、行間から、想像をたくましくしながら読み進めるのも、なかなか楽しい。

主人公 澪ちゃんと同じ「みお」の美緒ちゃんが、
恋心を諦めて、親の薦める人と結婚した夜の雨の様子が以下。

 弱く、強く、時に止み、また降り出す。
 それは思い切りのよい通り雨ではなく、
 寒中に聞く時雨の音に聞こえた。
 迷いながら、躊躇いながら、新たな道を選んだ美緒の零す涙のような、小夜しぐれだ(p.238)。

雨の叙述に、美緒ちゃんの切ない気持ちと、
美緒ちゃんを慮る澪ちゃんの優しさを感じるのですよ。

で、小説に出てくる魚で、時折読めない漢字があるのは内緒。
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2021年01月06日

今朝の春

最近、楽しみに読んでいる小説『みをつくし料理帖』。
二巻 http://bouchukan.seesaa.net/article/479339063.html

第4巻のタイトルは「今朝の春」。
大きな料亭と料理競争をすることになった主人公澪に対し、
75歳のりうさんが言った言葉。

 勝ちたい一心で精進を重ねるのと、
 無心に精進を重ねた結果、勝ちを手に入れるのとでは、
 「精進」の意味が大分と違うように思いますねえ(p.240)。

 勝ちたいというのは即ち欲ですよ。
 欲を持つのは決して悪いことではないけれど、
 ひとを追い詰めて駄目にもします。
 勝ち負けは時の運。
 その運を決めるのは、多分、ひとではなく神仏でしょう。
 神さま仏さまはよく見ておいでですよ。
 見返りを求めず、弛まず、一心に精進を重ねることです(p.241)。

負けがわかった後、「小松原様」から言われた言葉。

 勝つことのみに拘っていたものが敗れたなら、
 それまでの精進は当人にとっての無駄。
 ただ無心に精進を重ねて敗れたならば、その精進は己の糧となる。
 本来、精進はひとの糧となるものだが、欲がその本質を狂わせてしまうのだろう(p.282)

以上、遠い昔は「欲」にまみれていたのに、
長く生きて「欲」も「精進」も遠いものになった自分に贈るメモ。
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2021年01月03日

花散らしの雨

文化・教養・芸術・グルメなど指南くださる師匠より、面白いよと勧められた小説『みをつくし料理帖』。
歴史・料理を指南してくれる後輩も愛読書とのことで、
さすが二人が勧めてくれるだけあり、文庫本ながらすでに10巻まであるよう。
年末年始に読もうと思いつつ、まだ二巻目。

二巻目の『花散らしの雨』の中の一節(p.221)。

 楽しい恋は女をうつけ者にし、
 重い恋は女に辛抱を教える。
 淡い恋は感性を育て、
 拙い恋は自分も周囲も傷つける。

こうした粋な表現が時折挟み込まれる。
ちなみにこの発言は75歳の女性によるもの。

作者の高田郁さん、気になります。

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2021年01月02日

耳で聴く活字

昨年は動画三昧だったからか、活字を目で追う よりも、
耳で聴く方が、頭に入るような気がしてAudibleを始めたのですが、
本を購入してもアプリに反映されず、とちょっと使い勝手が悪い。
かつ、1冊ずつ購入なので高い。

kindleを音声で聴く、という手段があることを知り、
早速kindleの読み放題にしたが、
そもそもオーディオブック用の読み上げでは無いので、
抑揚がおかしかったり、「注」などもいちいち読みげるので聴きづらい。
何より漢字が全くおかしな読み方の場合があり、そのつど画面で活字を確認することになるので、
ちょっと手間。
明治時代に書かれた本を選んだ私が悪いのか・・・
「孔子」を「あなこ」と発音されると笑えます。

うーん。
もう少し模索してみます。
妙案あれば、お教えください。
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2020年12月18日

Audibleはじめました

本を”耳”で読むというか、聴くアマゾンのAudibleはじめました。
アマゾンには二種類あって、
定額無料の「audiobook.jp」は配信冊数が1万冊と少ない。
私が契約したのは
毎月の1500円に加え、本ごとに数千円要する「Audible」で、配信冊数が40万冊。

ちょっとお高いのですが、本のラインナップがそこそこ揃っているのはストレスが無い。
何より、散歩や家事しながら、活字をおえ、知的好奇心も満たされる!

一冊は無料というので、半沢直樹シリーズの最新版、『アルルカンと道化師』(2020)を拝聴。
1.5倍速で。

読んでると読み飛ばす部分もある私のような雑なものには、
ちゃんと聴けるので、丁寧に書籍に接することができて満足してます。

それにしてもサブスクリプションの渦にはまり中。
動画配信のそれとして、ネットフリックスとアマゾンプライム。
音楽配信はアマゾンプライム。
雑誌配信は、楽天マガジン。
これにボイスブック配信のAudible。

サブスクリプションよ、どこまでも・・・(´;ω;`)ウゥゥ
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2020年10月11日

抗う悲しさ

NHKでドラマ化もされたようだが、SNSで本が良かったと見かけたので、
私も拝読『すぐ死ぬんだから』(2018)内館牧子著 講談社

78歳の女性が主人公の小説で、ストーリーも面白いが、
加齢に対する表現が、冒頭から面白い。

まずは年を取ると、どうなるかの列挙、以下抜粋。
・鈍くなる
・くどくなる
・愚痴になる(私だな)
・同情を引きたがる(私だな)
・そのくせ「好奇心が強くて生涯現役」と言いたがる
・身なりにかまわなくなる
・なのに「若い」と言われたがる(pp.1−2)

その他にも
・男は年を取るとどんどんお婆さん顔になり、
 女はどんどんお爺さんになる(p.96)

また、主人公はお洒落で10歳は若く見えるといわれる努力をしているが、
それに対して娘がくぎを刺す。
・老いていく悲しさは見えない。
 これ以上行くと、抗う悲しさが出る(p.61)


どれも、納得であり、言いえて妙、そして痛快。
(で自分のことだなと苦笑。)

「フェードアウトする品格」が大事らしい。
これについては 続く・・・

同書は久しぶりに面白い本でおススメ。
☆☆☆☆☆
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2020年09月25日

『呉・江田島の昭和』

『呉・江田島の昭和』(2020)の写真集を謹呈いただきました。
呉大和ミュージアムでお世話になった方から。
海軍鎮守府があり戦艦大和を作った呉の昭和が、多くの写真に表されています。

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平成も30年と長かったけれど、やはり昭和は、悲しいかな戦争があった。
あれだけは、絶対してはいけないと皆が思ってるから昭和は特別なのだと思います。
そして何より日本は貧しかった。

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非常に立派な写真集で、これは母にも見せたいと思います。
亡くなった父が生きていたら、喜んだと思われます。
この世界の片隅に」のすずさんも喜んでいるでしょう。

ページをめくると、母校の呉三津田高校の昔の写真が!

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また、千福の在りし日の姿も。

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そうそう、アマゾンプライムで
映画「ぼけますから、よろしくお願いします。」が見れるようになっていました。
これも呉の様子が垣間見れます。

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林芙美子さんが「放浪記」の冒頭で、
「海が見えた。 海が見える。五年振りに見る尾道の海はなつかしい」
と書いていますが、
私も、いつも呉に帰るたびに思います。
「海が見えた、海が見える。呉の海はなつかしい」
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2020年09月13日

本棚の奥から『銀翼のイカロス』

本棚の奥からダイヤモンド社の『銀翼のイカロス』(2014)が出てきました。
父が買って、読んだからと手渡してくれた記憶が。
2014年の第一版。

今では、文春文庫で文庫本も売られていますね。

読んでみると、全く覚えてないので楽しめました。
テレビとの相違を見つけるのも、なかなかオツ。
本の中では大和田専務はいません。

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それにしても、紙切れになった再生する前のJALの株式。
いまだに口惜しいですが、講義の格好のネタでもあります。
倍返しならぬ、倍活用だ!
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2020年09月01日

『生涯投資家』

村上ファンドで有名な村上世彰氏の著書。
『生涯投資家』(2019)文春文庫

670円の文庫ですが、中身の濃い、学びの多い文庫でした。
金の亡者的な印象の強い村上氏ですが、そうではない。
東大から経産省に入り、日本企業に触れる中で、
「日本経済の永続的な成長のためには、コーポレートガバナンスが大切」と感じ、
それを具現化するべく退庁してファンドを立ち上げたと。
上場しているなら、適切にお金を使って資金の好循環をさせる、
上場の必要が無いなら非上場でいいではないかと。
資金は血液と同じで回さないと滞る。と。

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読めば読むほど、村上氏が
・企業を応援していること
・頭がムチャクチャ良い事
・コミュニケーションは苦手なこと
・一生懸命であること
がわかります。

長い間沈黙を保ってきたけれども、2015年に強制捜査が入り、
お嬢様がストレスで流産されたらしく、家族のためにも
ちゃんと自分の考えを伝えたいと筆をとられたようです。

考え事をしていると集中してしまい、
事故に合いそうになることが多々あるとのことで、
そうしたエピソードからも、村上氏の実直さが読み取れ、
可愛らしささえ感じます。

オススメ☆☆☆☆☆
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2020年08月09日

『黄金の60代』

ー人間は若くない時期の方が、長い。
 だから僕は年を取った時に楽しく生きられることをずっと考えてきたー

のようなことをテレビで、郷ひろみさんが話されていた。

すでに若く無い時間を長い間過ごしてきた(私のことね)とはいえ、
今からでも少しでも学ばせてもらおうと
2020年7月発刊の『黄金の60代』幻冬舎 郷ひろみ著 を読んでみた。

2015年から現在までの、ゲーテでの連載がまとめられたもの。

10代から華やかでずーっと活躍しているように見えるが
「僕は大器晩成だ」と思って生きてこられたらしい。
ずーっと活躍している、ということは、そうであるように、
多方面で努力をなさってきたようで、
そうした努力のいろいろが書かれている。
頭が下がる。

なかなかストイックな鍛錬ぶりで、私のようなものには真似できないなと思う。
もちろん、ストイックにトレーニングできるように、
周囲に世話をしてくれている人がいるということ。
お子さんが二人いるとテレビで話されていたので、
スタッフや奥様などが大変なのだとも思う。

身体のことを考えると、
早く寝たい、寝る前の2時間前には食事を済ませたい、
だからディナーは16時からが良い、というのには大賛成(笑)
その時間はレストランが開いていないので、無理だとのことだが。

ところで、
私は郷ひろみさんが大好きで、コンサートにも昔行ったことがある。
テレビ局向けのパーティーにも参加し、ツーショットの写真は長い間、私の心の支えであった。
(引っ越しにより、その写真がどこにいったか、わからない・・・)

ただ、そんなファンである私でさえも、本を読んでいると、
自己中心的なストイックさにお腹いっぱいになった。
月刊誌で毎月、少しずつ読むにはよいのかもしれない。
スギちゃんのワイルドだろーでは無いが、
俺様ストイックですごいだろー的な感がするのは、私だけかな?

編集の段階で、一人称ではなく三人称にするなど、
表現の仕方を変えれば、
もっと読みやすくなるし、郷ひろみさんの魅力が伝わるのになーと思った次第。
幻冬舎さんからしたら、ほっといてくれ、というところでしょう。

ファンとして、きちんと本屋さんで定価で購入したことは、
最後にちゃんと書いておきます!

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2020年06月21日

『盤上の向日葵』

柚月裕子著『盤上の向日葵』(2017)中央公論新社

文化・教養・芸術・グルメなど指南くださる師匠より
オススメメッセージをいただき、読破。

将棋をめぐるミステリー。
柚月裕子さんの真骨頂である刑事ものですが、扱う領域の広いことよ。
将棋のルールも作法も全く知らないまま、長らえてきたことを
口惜しく感じました。

とても魅力的な世界のようです。
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2020年05月13日

『蟻の菜園』

柚月裕子さんシリーズ
『慈雨』(2016、集英社)と『蟻の菜園』(2019、角川文庫)、読み飛ばしながら読みました。

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『慈雨』は私には冗長な感じだったけれど
(すみません、せっかちなので)
『蟻の菜園』は、なるほど、こういうことか!と。

以上 覚書。
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そらまめくんのベッド

そらまめを開きながら、
そらまめくんのベッド』という絵本を思い出した。

豆によって「さや」が異なり、そらまめの「さや」はふわふわして気持ちよい!というモノだったと思う。
確かにふわふわしていて、贅沢な造り。
おまけに「さや」の大きさと比べて、豆の小さい事よ。

人間でいうところの、ラグジュアリーなホテルか!

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2020年05月04日

『孤狼の血』の次の『凶犬の眼』

柚月裕子さんの小説『凶犬の眼』拝読。
我らが呉市が舞台の『孤狼の血』の続編ですよ。

主人公(映画では松坂桃李が演じてましたわ)が、前回の一件で
広島県の北の比婆郡に飛ばされたというところからの話。

ストーリーが面白いのは当たり前なので、皆さまにはオススメも当たり前。

話の中で、広島のお酒 白鴻(はくこう) が出てくる。
しらん!
というので調べました。
盛川酒造株式会社のお酒らしい。
どこかで必ず飲みたいと思います。

それから、主人公が警察の研修としていったところが、
江田島の国立江田島青少年交流の家
中高と暗黒の時代を送った私の、より一層深い闇の思い出が、
呉三津田高校時代にここでした辛い研修。
それがまざまざと思い出された。

なにせ集団行動が苦手、命令られるのが絶対的にイヤ、アウトドアも不得手なので、
私は二度と行きたくないところの一つ。
(そう言いながら、マツダ時代に仕事で行っているのですが・・・・)

といった具合に、ストーリー以外でも楽しめた。

こてこて広島弁も楽しめるけー読んでみたらえーわ。
いうて、ホンマの広島弁は、こがーなもんじゃなーで。
抑揚がつくけーね。

ま、私は広島弁は使いませんけどね。
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2020年04月26日

コロナ疲れの廃人 小説二冊を読む

数日前のこと、文化・教養・芸術・グルメなど指南くださる師匠が、
小説『孤狼の血』(2017)を読みましたよと、
続編もあるようですねと、
メッセージをくださった。

最近は小説なんて、全く手に取っていないが、
あの小説は最高に面白かったことを思い出した。

そこで、昨今は図書館で本を借りる、ということができないし、
StayHomeだしと、
著者 柚月裕子さんの小説を、続編も含め7冊購入。

コロナ疲れで何もする気の起きなかった昨日は、
廃人のようになりながらも、
ベッドで寝転がり、二冊読破。
どちらも面白かった。

『パレートの誤算』(2017)祥伝社
『あしたの君へ』」(2019) (文春文庫)

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特に『パレートの誤算』のパレートは、経済学のパレート最適のそれで、
一生懸命勉強したことが思い出された。
また、舞台が架空の港町ながら広島弁で、
「孤狼の血」程ではないけれど、危ないグループも出てくるので、
故郷の呉が思い出される。

そんなこんなで、廃人(私ね)の目に涙。



それにしても、柚月裕子さんの小説は素晴らしい。
無駄で冗長な描写が一切無く、飛ばし読みをする余地がない。
さくさくとストーリーが進むのでイライラしないし、
ストーリー展開も、ワクワクする。

廃人(私ね)は、3冊目にも手を伸ばしたが、
楽しみはまた後日と、我慢。

一日ゆっくりしたら、今日は回復。
廃人から、お仕事&飯炊き係へと復活。
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2020年03月20日

『「民族」で読み解く世界史』その4 日本のこと

楽しく読んできました
宇山卓栄著『「民族」で読み解く世界史』(2018)日本実業出版社
今回で最終回のはず。

当ブログにメモしているのは、ほんの一部で、
同書にはもっと広範囲のことがわかりやすく詳しく書かれています。

さて、ゲルマン民族のことばかりメモしてきましたが、
日本の民族のことも触れましょう。

というのが、出張で北海道に行った際、お会いした方に必ず、
その方の祖父母のご出身をお伺いするのです。
(差支えない範囲で)
北海道には、明治時代に大志をもって本州から渡った方が多く、
そのあたりに興味があるからです。

中には、先祖より北海道、の方が数人おられるのですが、
総じて皆さん、沖縄の方と顔が似ている。
つまり、顔立ちがはっきりしているのです。

そこで、私は仮説を立てた。
かつて、日本はドーナツのように北と南がくっついていた!
だから、北海道と沖縄の人はルーツが一緒、と。

これを地学の専門家に話すと、一笑に付されました。
そんな歴史は、無い!と。

それでも地球は丸い、ではないが、それでも北と南と似ている、なぜ?
と思っていた疑問を、この本が教えてくれました。

はい、70ページ開いてください。

もともと日本人は濃い顔だったそうです。
弥生時代に、大陸から北方系の人が日本列島に移住。
ここで、もともと濃いのと、入ってきた薄いのとの混血が生じ、今に至るわけです。

しかし、
「渡来人は沖縄や北海道へはほとんど入らなかったため、
 これらの地域では濃い顔の先住日本人の血統が保たれてます」(p.70)
とのこと。

そうだったのか!
おでこと、ひざをポン!

土地ではなく、人の流れが顔を変えたようですし、
おまけに変わったのは本州、とのこと。
疑問が一つ解決で、よく眠れそうです。

4回に分けて、『「民族」で読み解く世界史』より学ばせてもらいました。
お逢いしたことありませんが、著者の宇山卓栄さん、
ありがとうございました♪
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『「民族」で読み解く世界史』その3 WASP

宇山卓栄著『「民族」で読み解く世界史』(2018)日本実業出版社

もう少し続きます。
ゲルマン民族が気になって、読み進めた書籍。
今回はアメリカ Chapter9(pp.240-250)から気づいた箇所をメモメモ・・・


アメリカは複数の国籍、民族の人が移民してきた国ですが、
(移民については、同僚が専門家なので、時々教えてもらいます)
WASPという層があることは有名。
White Anglo- Saxon Protestant、
つまり白人でアングロ・サクソン系、またプロテスタント信者 のこと。

アングロ・サクソンはイギリスにドイツから流れてきた人たち。
よってWASPもゲルマン民族 ということになります。

そうはいえ、先述したように多様な人種、言語、文化の集合国ですから、
アメリカには悲しい歴史がたくさんあります。
先般みた「風と共に去りぬ」で描かれていた奴隷制度然り、
追いやられるインディアン然り。

今では、そんな歴史の浅いアメリカが、歴史深い中国と同等の影響力なのですから、
ローマ帝国もびっくりでしょう。

続く・・・
(まだ続くんかい! とお思いでしょうが、次回で最後 の予定)
posted by H.A at 17:00| Comment(0) | 読書 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

『「民族」で読み解く世界史』その2 ビッケ知ってます?

気になるゲルマン民族。
引き続き、『「民族」で読み解く世界史』で気になる箇所をメモメモ。
(capter9 pp.101-111、私の方で抜粋しています)


カール大帝の死後、800年代には、
ゲルマン民族の文化は、
・西フランク王国(フランス)
・東フランク王国(ドイツ)
に引きつがれる。

Franceはラテン語のFrancia(フランク人に支配されたところ)に由来するが、
言語までは支配できず、ラテン語文化が残ったと(フランス語ね)。
人口の大半はラテン人となったと。


ここで、イギリスは?と言う疑問がでてきます。
進めます。

6世紀後半以降、ゲルマン人がヨーロッパの内陸部など開発し成長。
経済も発展し、陸路のみでなく海路が生まれる。

バルト海や北海のヨーロッパ北部沿岸の物流を担ったのが、
ヴァイキングと呼ばれるゲルマン人の一派。

つまり、ビッケはゲルマン人だったのです!!!
(「小さなバイキング ビッケ」をご存知か?)

もとい。
彼らは北部に住んでいたのでノルマン人(北部の人)と呼ばれたと。
このノルマン人が、イギリスやロシアに国を作ったそうです。
よって、イギリス王室の始祖は、ビッケ!、失礼、海賊ノルマン人だったわけです。

ルフィもびっくり♪

ただ、イギリスはノルマン王朝が成立する前に、
アングロ・サクソン人が定住していたとのこと。

アングロ・サクソン人とは
「5世紀ごろ、第一次ゲルマン人移動でドイツの北西部から
 ブリテン島に移住したアングル人とサクソン人の総称」(p.110)

つまり、ノルマン人も、アングル人も、サクソン人も
元はドイツなわけで、イギリスの民族は皆ゲルマン人。
ということです。


世界史に詳しい方は、ご存知のことばかりかもしれませんが、
私は、おでこをパチンと打ってばかり!
勉強になります。

続く・・・
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『「民族」で読み解く世界史』その1

ゲルマン系に憧れるのよ、と友人に話しながら、
だからパリジェンヌは素敵よね、と言ったところ、
フランスやイタリアはラテン系だよと友人。
ではイギリスやロシアは何?なぜ違う? と雑談ながら疑問がふつふつ。

その夜、その友人より、この本が詳しそうだとラインあり、で読んでみたのがこちら。
宇山卓栄著『「民族」で読み解く世界史』(2018)日本実業出版社

これは非常に面白い!お勧めの本です。
吸い込まれるように読破!

以下、気になった点をメモメモ・・・(すぐ忘れるからね)

(1)人種、民族、国民は以下の特徴によって導き出されカテゴリー化される、そうです。
 人種:DNA、血統、肉体
 民族:言語、文化、慣習
 国民:国家、法律、制度
 *人種は内的要因が、国民では外的要因が強い ということ(pp.16-17)

(2)ヨーロッパ人は、言語の文法などにより大きく3つの系列がある、そうです。
 @ラテン人
   ラテンは「ラティウム」(ローマ郊外の地名)に由来
   ラテン語を母国にし、ローマ人やその末裔にあたる
   イタリア、フランス、スペイン、ポルトガルなど
   ローマ帝国時代に、ローマ人がそれらの国に移住し、言語や文化を拡散
   15世紀末以降、スペインが南アメリカ大陸を植民地支配したことから、
   ラテンアメリカ と呼ばれる  とのこと。

 Aスラヴ人
   ロシア、ポーランド、チェコなど東欧、セルビア、クロアチアなどのバルカン半島
   スラブは英語のslave(奴隷)の意
   ギリシア、ローマ時代は、スラブ人は奴隷だった そう。なるほど。

 Bゲルマン人
   英語のGerman、ドイツのこと
   ドイツ系の人々で、イギリス人、オランダ人、北欧諸国など
   ラテン人の創ったローマ帝国の台頭の次は、ゲルマン人がヨーロッパを制覇します(pp.88-100)

面白い。
続く・・・
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2020年01月31日

小説『父からの手紙』

覚書・・・読んだことをすぐ忘れるので。

久しぶりに最後まで読めた小説。
『父からの手紙』(2006)小杉健治著 光文社文庫

サスペンス風の長編小説。
謎解きしながら、楽しく読めました。

これを映画化するなら、お父さん役は今話題の渡辺謙さんでしょうか。
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2020年01月16日

しみちゃん

私はいつも髪の毛を後ろに束ねている。
最近は、前髪も伸ばしている。
今朝、鏡の中の自分を見て、ふと思った。

漫画「あたしンち」のしみちゃんに似ている。
髪型が。

ちなみに、「あたしンち」とは、けらえいこさん作の漫画。
母、みかん、ユズヒコ、父の4人家族・タチバナ家を中心とした、日常の物語。

しばらくお休みされていたが、最近、AERAで連載が再開したらしい。
で、しみちゃんとは、みかんの高校の友達。

(「あたしんち」コミック 7巻17ページより)
前髪はこんな感じ。
IMG_3820.JPG

横の姿はこんな感じ。
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「あたしンち」は我が家の愛読書
今日も一日滞りなく終わりましたとさ。はい!
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2019年12月30日

2019年にできなかったこと

読書好き、小説好きだったのに、
2019年は小説に一切食指が進まなかった。

それでもと。手に取ってみた大人の恋愛を描いたであろう「マチネの終わりに」。
映画化もされているようだ。

IMG_3642.JPG

読み進めることに、とても苦労する。
活字で描かれた言葉が、頭に入ってこないし、
無理やり入れこんだとしても、
それを脳内で膨らませることができないのだ。

というので、1/3で断念。
私の小説脳が、どこにいったのでしょうね。
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2019年11月07日

『マリコ、うまくいくよ』

随分前に何かで見かけて、読みたいと思って、図書館で予約して、
ようやく番が回ってきて、借りることができた書籍。
『マリコ、うまくいくよ』(2018)新潮社 益田ミリ

実はこれはコミック。
社会人2年目のマリコ、
社会人12年目のマリコ、
社会人20年目のマリコ、
と、同じ企業で働く20代、30代、40代の一般職の女性 3人のマリコさんの話。
(総合職の女性も一人絡んできます)

企業で働くってのは、仕事の負荷以外の、組織の一員で働くという意味で大変で、
その大変さは年代によって、キャリアによって異なる、ということが
描かれている。

社会人2年目のマリコは、
「登ってきた山の向こう側にあった景色は、
 のっぺりとした平地だった」
と就職して、働いて感じている。
平地の向こう側に、もう若くない人がいる。

社会人2年目のマリコは、若さが強みであり、
年を取っている人若くなくてかわいそうと思う。
同時に、彼女らの経験値は絶対的に羨ましい。

社会人12年目のマリコは「女子枠」で飲み会に呼ばれることに安堵し、
社会人20年目のマリコが呼ばれないことに、優越感を感じる。
でも、明日は我が身と思う。

社会人20年目のマリコは、いろんなことを達観しながらも、
このまま今が続くのかと不安になる。



読みながら、ああそうだったと、過去の自分が、過去の企業勤務時代が思い出された。
それにしても今の私は、
「若い」人に「若くなくてかわいそう」と思われる立場になって久しいが、
全くかわいそうに自分で感じない。
少しくらい、若さに嫉妬したほうがよいのだろうか・・・
(決して今も若いと思っているわけではない、
 まだまだ若いもんには負けん、などと思ったことも無い。)

お米を噛み続けたら甘くなるように、
平地をただただ歩き続けるというのは、
何かしらのスイーツな気分が生じてくるのかも。
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2019年10月06日

『ケーキの切れない非行少年たち』

先日会った女性社長さんが、面白いよと教えてくれた新書。
『ケーキの切れない非行少年たち』(2019)宮口幸治著 新潮新書

表には見えない認知力、これが低い少年が、世の理を理解できずに、
「悪い」といわれることをしてしまう。
が、それがいかに悪い事かを他者が説いても、
認知力が低いので、理解できていない。
その事例が、ケーキを3つに切るということができない。
(等分に切るという術を知らないし、考えつかない)
その認知力の低さは、小学校低学年に顕れているが、
現在の制度ではなんともできない、そのまま大きくなる、悪いことをする・・・

ということが書いてある。

この認知力を「運動能力」とか「体力」に置き換えると、
私は非常に低い、ということになる。

〇〇力が高い人も低い人も、みんな違ってみんなよい世界がよいのだろうけど、
認知力が低い人は、低いということを認知できないことが、
どうしようもない、ということになるのだろう。

いろんなことを考えさせられる一冊。
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2019年08月05日

『大家さんと僕 これから』

先般読んだ『大家さんと僕』の続編。

大家さんと僕 これから』(2019)矢部太郎 新潮社

筆者の矢部太郎さん、先のブログで私は、
「売れないお笑い芸人さん」と書いてしまったけど、
お写真を拝見するに、テレビでよく見る顔でした…すみません、私がモノを知らずに。

さて、同書、ふっと笑えて、ほっこりして、そして泣けます。
つい、待ちきれなくて電車の中で読んでしまったけど、
一人の部屋で、コーヒーでも飲みながら、一人でゆっくり読むほうがよい。

大家さんのようなおばあちゃんになりたいものです。

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2019年08月04日

『お金や人脈、学歴はいらない!情報だけ武器にしろ。』

『お金や人脈、学歴はいらない!情報だけ武器にしろ。』2019、堀江貴文著、村上峻亮編集、株式会社ポプラ社
ゼミ生が、面白かったですよ、と貸してくれた。
ホリエモンさんの本は、過去にも多々、目を通してきた。
彼は若い頃より、随分角が取れてきた感じがする。
加齢による変化もあるだろうし、いろいろご苦労があったことも推察される。

そうはいえ、彼の主張は変わらない。

常識へのアンチテーゼ。
もっと自分的に楽な働き方、生き方をしようよ、というもの。

今回の書籍は、情報リテラシーによる生活の質、人生の質の差異を述べたもの。

情報リテラシーの低い人は、過去の意味の無い常識やマスコミの言にとらわれて、
それを押し付けてくるから害になる、とも述べられていた。
そしてそれは、例えば田舎にいる親である笑笑
全く同感。

人として大事なものは変わらないけれど、
つまらん思い込みや決まりごととされているものに振り回されるのは、
一度の人生、もったいないね。
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『大家さんと僕』

芸人さんが、大家さんとの日常を描いた漫画。
矢部太郎著『大家さんと僕』2017、新潮社

二世帯住宅に一人で住む80代後半の大家さんと、
そこまで売れてるわけではないお笑い芸人さんとの、
価値観、生活スタイル、興味関心のギャップが、
面白い。

かつ、芸人さんと大家さんが、相互に大事にしている気持ちが、ほんわかして、なんだか優しい気持ちになる。

続編も出ているよう。

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2019年05月17日

『バカとつき合うな』

『バカとつき合うな』(2018)徳間書店
堀江貴文・西野亮廣 著

人や過去に惑わされず、
いじいじ、がたがた言わず、
したいことをやったらいいよ! という内容。

堀江氏が以前より言われていることを、
共著で、
かつ
上記のことをできない人、
上記をしようとする人の邪魔をする人を
「バカ」と称して叙述されたもの。

おっしゃる通り!と納得。
他方でそういう生き方もあるし、そうでない生き方もある。
そうでない生き方を好きで選ぶ人は、
いじいじ、がたがた言いませんからね。
「バカ」ではない。と私は思います。

居丈高な論調で進むのですが、
後半はガンバっているお二人の温かい人間性が行間に顕れて
ホッとしました。
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2019年05月13日

『子育てはもう卒業します』

『子育てはもう卒業します』(2013)祥伝社 垣谷美雨著

故郷を離れた18歳から40年、女性3人の
青春から結婚、子育て、そして子離れのストーリー。

子どもに対する期待は、
自身が親から受けた教育と育てられ方、
そして自身の失敗体験が基軸となってることを
40年の歳月で示した書籍。

とても面白く読みました。

秋元康さんが、親が子育てでしてはいけないことは、
自分のリベンジを我が子にさせること、

のようなことを言っていたことを思い出した。

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2019年04月29日

『自己プロデュース力』

最近youtubeで、島田紳助さんのトークを楽しんでいる。
私は彼が大好きだった。
http://bouchukan.seesaa.net/article/46468401.html
http://bouchukan.seesaa.net/article/113417307.html

大人気だった紳助さんは、非社会的な組織との接触があったことに責任を取り、
2011年に、さくっと引退された。
理由云々は別として、その潔さは見事だった。

他方で、彼の流暢なトークによる大爆笑と、
時に涙を誘う人間哲学がお茶の間から消えたことは、
非常に残念。

だから、というのではないが、
『自己プロデュース力』(2009)島田紳助著 ヨシモトブックス 読了。

同書は、紳助さんが若手にレクチャーした内容を活字化したもの。
先輩や同僚のお笑いのリサーチと分析、
自分のポジショニング、
ターゲット、
戦い方、
紳助さんの働き方は、経営学の戦略理論の実践そのものだ。

デビュー時、「紳助・竜介」でコンビを組んでいて、
漫才ブームだったこともあり、若い女子たちがキャーキャーと応援してくれる。
しかし、自分たちのお笑いターゲットは同世代の男性。
(なぜなら、共に年を取るから、笑いのポイントが同じままだから)
よって、ファンの女性が笑ってくれることはありがたいけれど、
自分たちの成長を阻むのも彼女たちだから、勘違いしてはいけないと思った、
などと書かれている。

ほかにもM1グランプリで買っていくための戦術など、
何のための戦いで、誰を落とすのが大事かを、わかるやすく説明されていた。

やはり、もったいないな。
紳助さんのトークをもう一度拝聴したいものだ。
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2019年04月21日

『卒婚のススメ』

『卒婚のススメ 人生を変える新しい夫婦のカタチ』(2014)静山社文庫
杉山 由美子 (著)


少し前より、「卒婚」という言葉を耳にするようになった。
この本がきっかけらしい、というので、読んでみた。
人生後半戦を迎えたいくつかの夫婦を取材した内容。

ここでいう「卒婚」とは、
「離婚までではないが、別居」といったものではなく、
「後半生の結婚をソフトに変えていって、
 自分たちの身の丈に合ったライフスタイルにする」(p.21)という意味のようだ。

つまりこの発想には、
夫婦はいつも一緒に住む、という昔ながらの家族の形が前提となる。

データでとらえれば、一緒に住んでいる夫婦のほうがダントツに多いだろうけれど、
私の周囲の友人・知人は、夫婦それぞれの仕事柄、二か所生活というのをは、
よく耳にした。
(転勤でメインのマンションは残したまま、夫婦がそれぞれ違うところに住む、
という三か所生活もある)

おまけに、私自身が長い間、週末婚だったので、
「卒婚」的なライフスタイルは、意図せずともしていた、ということになる。

既存の価値観にとらわれることも無く、多様性が受容される世の中。
結婚、離婚、卒婚、独身、
みんな違って、みんないい。ということね。
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2019年03月22日

『大人恋愛塾』『コーヒーが冷めないうちに』『独学という道もある』

移動が多かったので、軽い本をサクサクッと完読。

大人恋愛塾』(2015)柴門ふみ著 新潮社
久しぶりに柴門節を楽しむ。
ノンフィクションの恋愛話のいろいろ。
男と女は年齢関わらずなかなか面白い。

『コーヒーが冷めないうちに』(2015)川口俊和 著 サンマーク出版
映画化もされた原作ですね。
うーん。
過去に戻るや、亡くなった人に会えるといった類似の話はこれまでにもいくつかある。
なので、もはや感動できず・・・
経験を積む、というのは、センサーが鈍くなるということかな、仕方ないな。

『独学という道もある』(2009)柳川 範之著 ちくまプリマー新書
お父様の都合で海外に行かれ、高校の勉強は独学。
大検をとり、大学も慶應の通信。
その後東大の大学院へ、で現在は東大の教授をされている。
ご本人も書かれているが、独学が向く人もいる、といったところか。
かつ、ご本人が地頭が良いのでしょう。
そうはいえ、さらっと書かれているが、ご苦労は相当だと思われる。

以上、3冊覚書。
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2019年02月27日

ヨーロッパが環境先進国な理由

環境ビジネスを研究する私は、
ヨーロッパが環境先進国と言われることが、何とも疑問だった。

ヨーロッパに住んだ経験のある友人知人に、
その理由を聞いて回ったが、
わかったのは、国によって違う、ということだった。
そりゃそーだ。

と、先日、著者の一人である友人より
『SDGsが問いかける経営の未来』(2018)日本経済新聞出版社
をいただいた。

ポストイットだらけになるほど、気になる箇所が多々あった。
その中で、先の疑問に対する解が述べられていた。
抜粋し、以下にまとめたい(pp.176-179)。


・欧州では、秩序やビジネス環境は「選択し、形成するもの」
  日本では、それらは所与
・EUの経済体制の大枠は資本主義を土台、
 しかし、市場と社会の具体的な考え方は、
 アングロサクソン的な市場万能主義から、
 北欧に典型的な社会民主主義モデルまで、多様な考え方がある
・市場万能主義のアメリカ、その模倣をした日本と比べ、多様性あり
・加えて欧州では、
 政府、産業界、宗教界、科学・アカデミア、市民社会などによる
 クロス・セクターの議論・対話の習慣が深く根付いている
・社会が抱える長期的な課題や、国家や国際社会として採るべき戦略的方向性も
 セクターを超えた議論をする公式・非公式な場が数多く設定されている

なるほど。
アダム・スミスのイギリスから
豊かな福祉政策の北欧と、
ヨーロッパと言っても、いろいろあるが、
いろいろあって、それでよい、の多様性を受容する寛大さが
環境対策を促進する要因の一つなのでしょう。

あーーー、ヨーロッパ―行きたいわーーー。
とりあえず、スペインのバスク行きたいわーーー。
イタリアも行きたいわーーー。
そういえば、昨年の今頃はドイツにいたわーーー。
ヨーロッパ大寒波で超寒かったわーーー。



・・・日本でいっか。
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2019年02月25日

女性として働くこと

『不格好経営 チームDeNAの挑戦』(2013)南場智子著 日本経済新聞社



この最後のあたりに「女性として働くこと」の節がある(pp.233-234)。
女性として働いて、苦労したことは何か?と聞かれても困るという。

職場で女性であることを意識したことは無いが、
得をすることはよくあったと。

今はどうかわからないが、南場さんが若い頃(私も若い頃)の時代は、
「女性が経営の話をするだけで珍しがられ、耳を傾けてもらえた。」と。
よって、一定の下駄を履かせてもらえていたという。

そこから先は、実力勝負。

ただ、下駄を履かせてもらっているので、土俵に上がりやすいが、
それを「自分の実力と勘違いすると、不幸な顛末」になると。

また
「女性であることを振りかざして権利意識や被害者意識の固まりになると、
 たんに厄介な人になる。」


そうそう、これこれ。
私の日ごろ思っていることを、
南場さんが上手に綴ってくれました!

そういえば、ツイッターで、ビジネスをしている見知らぬ女性が
自分は美人だと言われるので、仕事がたくさん入ってきたと、
もしも自分がブスだったら、こんなに仕事がうまくいかなかったのではないか、
ということは、自分の実力より、顔に仕事が集まってきたのではないか、
それは不本意だ。

のようなことを書いているのを見かけた。
何か、ずれていると思ったのだけど、
こういうことだな。
最初の仕事の入り口は、見た目も左右するかもしれないけれど、
そのあとは実力次第なのだから、
もっと自信を持ってね、とそのツイートした「美人な」女子に
言ってあげたい。
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2019年02月24日

『不格好経営 チームDeNAの挑戦』

『不格好経営 チームDeNAの挑戦』(2013)南場智子著 日本経済新聞社

DeNAの立ち上げのご苦労から成長へのこもごもを
紐解いて叙述されたエッセイ本。

加えて、南場さんの人格を形成する生い立ちにも触れられていて、
こてこて昭和のお父様の存在が泣かせる。
進学時にもめ、留学時にもめ、何かあるごとにお父様が障壁となる。
それでも会社がピンチの時には、お父様は
「生き甲斐は処した困難の大きさに比例する」との言葉を贈られる。

そして配偶者の病気、社長を退任し病気に寄り添うという生き方のシフト。

と、さらさら読めるのに、公私ともに密度が濃いので、
読み応えありです。
全く見知らぬ人なのに、くすっと笑えて、時折泣けます。

また、ベンチャー企業の仕事の仕方が、
大企業と全く異なることがよくわかる。
ベンチャーでは、〇〇の件、よろしく、と言われたら、
リサーチし、企画書を作り、提案する。
会社としてGoサインがでtララ、実行し、成功させなければならない。
という流れ。
自主自立的に働ける人でないと、務まらないですね。

大企業では、なかなかこうは・・・。

南場さんは、私より年齢的に輩ですが、
ザクッと捉えれば、ほぼ同世代。
人生いろいろです。
オススメ。
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