2019年09月30日

「あれが阿多多羅山、あの光るのが阿武隈川」

福島まで行ったので、せっかくだからと
「あれが阿多多羅山、あの光るのが阿武隈川」を愛でたい。

高村幸太郎の「知恵子抄」が好きで、よく読んでいた。
「あれが阿多多羅山、あの光るのが阿武隈川」と綴っているのは
「樹下の二人」のタイトルの詩。

私が一番好きな詩「あどけない話」にも阿多多羅山は出てくる。

知恵子が生まれ育ったのは福島県二本松市らしく、
あいにく福島市内からは曇っていたし、阿多多羅山は見えなかった。
知恵子の言う「ほんとの空」が見えなかったよ。

せめてもと、阿武隈川まで歩き、ほとりの茶屋で、
お茶屋の女性の方の説明を伺いながら、しばし、
昭和の初めの高村幸太郎と知恵子に想いを馳せる。

IMG_2870.JPG

蛇行した川、というのは、現代では珍しいと思うのですが、どうでしょう。

IMG_2872.JPG





あどけない話

智恵子は東京に空が無いといふ、
ほんとの空が見たいといふ。
私は驚いて空を見る。
桜若葉の間に在るのは、
切つても切れない
むかしなじみのきれいな空だ。
どんよりけむる地平のぼかしは
うすもも色の朝のしめりだ。
智恵子は遠くを見ながら言ふ。
阿多多羅山(あたたらやま)の山の上に
毎日出てゐる青い空が
智恵子のほんとの空だといふ。
あどけない空の話である。
posted by H.A at 19:00| Comment(0) | 旅行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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