2019年01月16日

映画「ぼけますから、よろしくお願いします。」

映画「ぼけますから、よろしくお願いします。」

私と同郷 広島県は呉市生まれの信友直子氏が、
監督・撮影・ナレーションを務め、
広島県呉市に暮らすご両親の老いていく姿を、記録したドキュメンタリー映画です。

IMG_0697.JPG

冒頭より、懐かしい呉の港町の様子が映し出されます。

聡明で優しくて、いろいろなことに意欲的だったご両親が、
老いて、足腰も弱り、普通の生活をすることが徐々に難しくなる。
お父様は耳が悪い、お母様は認知症になる。

呉に帰ってこようか、と尋ねる娘に、
戦争により東大進学の夢をあきらめた父親が、
代わりにその夢をかなえてくれた娘に、
あんたは自分の仕事をしたらよい、と言う。

男子厨房に入らずの世代の父親が、
火事ができなくなった妻に代わり、
買い物をし、ご飯を作る。

自分がおかしいと、泣き叫ぶ母親。
淡々と世話をしている父親も、我慢できなくなって、言い合いになる。
辛い、死にたいという母親。

二人だけの生活は難しいのに、
介護の制度などを受け入れるのにも、ご迷惑がかかると拒否反応。

過去の元気だった両親の様子が時折、挟み込まれ、
今との対比が如実になる。

もちろん、今の生活も、ささやかな喜びがあり、
笑みがこぼれる。



といった現実を信友直子氏が、映し出すのです。
観ていて、辛い。

翻って、一昨年、亡くなった私の父も、痴呆が進み、
皆が何をしゃべっているのかわからない、と言い、
早くお母さんが迎えに来ないかな、とこぼしていた、とのこと。
また、父の世話をする母に、介護制度の活用を提案すると、
情報不足から、それを受け入れることに、最初、母も拒否反応を示しました。
(結局、お願いをし、とても助かりました)

といった親のことも思い出されますが、
我が身も年を取る、皆年を取る。
いつまでも元気なままではいられない。
元気な時には、それに気づかない。
高齢社会の日本は、不本意ながらも自分で生活できない人であふれることになります。

どうするのか、といった問いを信友直子氏は
赤裸々に家族をスクリーンに映し出すこの映画を通して、
訴えているのでしょう。



まだ親御さんが元気な時に、この映画を観て、
覚悟を持たれることをお勧めします。
そして、自分も老いるのだ、ということを認知することも重要。
posted by H.A at 21:56| Comment(0) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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