『この世でいちばん大事な「カネ」の話』(2011)西原理恵子 角川文庫
著者の壮絶な生まれ育ちを通して得たキャリア意識も含めながらのエッセイ。
絵を描くしかできなくて、
食べるために、どうしたら売れる絵を描くかを
20歳そこそこで考え、実現している。
また、お金が無い中で、娘に持ち金を大半を持たせて東京に行かせた
お母さまが素晴らしい。
子育ての究極と思う。
強く共感したフレーズ以下。
人が喜んでくれる仕事っていうのは長持ちすんだよ。
いくら高いお金をもらっても、そういう喜びがないと、
どんな仕事であれ、なかなかつづくものじゃない。
自分にとっての向き不向きみたいな視点じゃなくて、
そういう他人にとって自分の仕事はどういう意味を持つのかっていう視点も、
持つことができたらいいよね。
自分が稼いだこの「カネ」は、誰かに喜んでもらえたことの報酬なんだ。
そう実感することができたら、それはきっと一生の仕事にだって、
できると思う。(p.162)
著者の漫画『女の子が生きていくときに、覚えていてほしいこと』
http://bouchukan.seesaa.net/article/461617175.html
と重複する箇所は多いが、
こちらのエッセイのほうが、より詳しい。
さらっと読めるので、オススメの一冊。
2018年11月29日
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