ここは、混紡衣類のリサイクルシステムを実施している企業なのですよ。
前回の潟Jンサイ訪問時と同様に、まずは中国経済産業局の小川氏から、
経済産業局としての取り組みと、国内の動向をレクチャーしていただきました。
その後、広島県福山市にあるエコログ・リサイクル・ジャパンへと移動。
取締役の田辺和男氏から、これまでの経緯と、現在の取り組みを説明していただきます。
そもそも衣類というのは、焼却されるか、第三国へ送られリサイクルされている。
つまり、循環していないのですね。
その中でエコログ・リサイクル・ジャパンの特徴的な点は、
技術的に難しいとされる綿と化繊の混紡のリサイクルを行っていること。
そこには、たゆまない研究者の汗があります。
エコログ・リサイクル・ジャパンの研究所長 滝波弘一先生より、
そうした研究面のお話も伺います。
隣におられる方は、研究員の迫 勝義氏。
専門的なことは、よくわかりませんが、先進的な技術開発があるらしい、ということはわかります。
回収された混紡の衣類を、綿と化繊とに分類し、
綿はエタノールに、化繊はボタンやファスナー、心地等にリサイクルされます。
以下のボタンはそうしてできたチサイクルボタン。
これらは、アイロンで溶けませんが、
再度、リサイクルする際には溶けるように作られています。
工場も見せてもらいました。
集まってきた衣類が、端切れとされ、機械に入っていきます。
衣類は、最終的にペレットになります。
ペレットを素材として、リサイクル商品ができるわけです。
技術開発や設備投資には多額の資金が必要ですから、
こういうところで経済産業局が活躍します。
なお、こうした取り組みは、1社では難しい。
よって、ネットワークを組むことで成立します。
これが、エコログ・リサイクル・ジャパンの取り組みの2つ目の特徴となります。
ネットワークに参加しているのは、
衣類をリサイクルしたり、リサイクルで縫製された衣類を使用する企業、
資材サプライヤー、
アパレル・製造企業ですね。
留意する点は、衣類のリサイクルの法制度がないということです。
家電や、容器包装や、自動車は制度として市場が作られているわけです。
しかし、エコログ・リサイクル・ジャパンは自ら市場を作り上げているのですよ。
ささ、今後の衣類のリサイクル市場の動向が楽しみです。