2021年10月07日

最後の覚書 日本マネジメント学会第84回全国研究大会@敬愛大学

【学会話が続いています。覚書なので、ご容赦を!】

オンラインとはいえ初めての学会開催だったので、
準備に手間どり、ここ数か月緊張しまくっていた日々でした。
お陰様で、まさに周囲の皆様のおかげで無事終えることができました。

オンライン開催でしたが、事務局を敬愛大学に開いたので、要職の先生方は来学。
そのための看板です。
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事務局はこんな感じ、コロナ禍なので、スクール形式です。
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学会の、学会長、プログラム委員長、総務委員長、常任理事や理事の先生方、
大学の同僚、事務職員の皆様、
ご登壇くださった企業の3名様、大学の研究者の皆様、に感謝します。

土曜日日曜日が学会当日で、今日は木曜日。
まだ興奮が冷めやらぬ状態です。
これまたお陰様で、他の仕事も目白押しで、燃え尽き症候群になる暇がなさそうです。

かつ学会主催は、主催なので研究報告などはしないため、
皆さんの学会報告を拝聴しながら、研究したい気持ちに包まれています。

夏の名残の残る10月ですが、今日は随分と涼しい。
時は流れていきます。
posted by H.A at 19:00| Comment(0) | お仕事 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

「新しい日本型資本主義」って何か経営学的に考える

日本マネジメント学会@敬愛大学(10月2日(土))に行った特別講演は、
日本マネジメント学会前会長であり、文京学院大学副学長・立教大学名誉教授の
亀川雅人先生にお願いしました。

お願いしたのは今年の春のこと、
全国研究大会の統一論題のタイトルを
「資本主義社会とマネジメント −サステナビリティの全体最適と個別最適−」としたので、
亀川先生は、特別講演のタイトルを
「資本主義経済における株式会社の研究―株主資本主義とステークホルダー資本主義―」
としてくださいました。

春から夏が過ぎ秋になると、自民党のあれこれで、岸田さん登場。
「新しい日本型資本主義」を打ち立てられました。
日本経済新聞(2021.10.05)によると
 「新自由主義的政策を転換する」とし、
 中間層への分配を手厚くする「令和版所得倍増」を目玉に掲げる。
 4日に閣議決定した岸田内閣の基本方針には
「富める者と富まざる者、持てる者と持たざる者の分断を防ぎ、
 成長のみ、規制改革・構造改革のみではない経済をめざす」と盛り込んだ。

とのこと。
岸田さんは政治家なので、資本主義社会の中でいかに我々がハッピーになるかを考えているわけです。

他方で、経営学的アプローチからすると、資本主義社会の中で
企業がいかに経営をするか、ということになります。

冒頭の亀川先生の特別講演では、
マクロ視点での経済の仕組み、経済の資金の流れ、資金を資本として企業に提供する株主、
その資本を受けての企業経営、について大所高所より説明をされました。

特別講演のサブタイトル、「株主資本主義とステークホルダー資本主義」、
これが曲者、というのが講演の背景に見て取れます。
「ステークホルダー資本主義」は耳障りがよいのですが、
「株主資本主義」の本質を理解せずに、これらを語るのは危険だよ、と
おっしゃていたように私は解釈しました。
そして強く同意もしました。

株主とステークホルダーとの関係性は、私も亀川先生の下で博士論文に書きましたが、
昨今では
2019年アメリカのビジネス・ラウンドテーブル(大手企業で構成される非営利団体ね)が、
格差拡大や短期的な利益志向などこれまでの株主資本主義の問題点を指摘し、
あらゆるステークホルダーにコミットする旨の声明を発表しました。
https://ideasforgood.jp/glossary/stakeholder-capitalism/

で、最近は、株主よりステークホルダー配慮を!の声が大きくなっています。

ステークホルダーは大事、
しかし株主を大事にすることは、そもそもステークホルダーを大事にしないとできないことなのです。
そこのところが、スポット抜け落ちているような議論を世の中で耳にすると、
危うさを感じます。

といったことを、亀川先生の特別講演を拝聴しながら、
司会の私は大学院生時代に戻ったように、いろいろ質問をさせていただきながら、
考えていたわけです。

そういえば、岸田さんの「新しい日本型資本主義」の声明には
「イノベーションの言葉が無い」と楽天の三木谷さんがツイッターで呟かれていました。

分配するには、市場交換して価値を創造しないと、その源泉が確保できないのです。

「資本主義」「資本主義社会」なかなか深い概念です。
まだまだ研究します。
posted by H.A at 08:32| Comment(0) | 研究:経営学 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする