高田郁さんにしては珍しい現代小説『ふるさと銀河線」(2013、双葉文庫)。
タイトルにあるようにいろんな故郷を描いた短編集。
進学時に故郷に残るか、可能性を求めて別の地に行くか悩む少女に対し、
大人が言う言葉。
故郷って、人間にとっての心棒なんだと思うんだ。
その人の精神を貫く、一本の棒なんだよ(p.134)。
先般のNHK「ブラタモリ」は、タモリさんが広島県は呉市をぶらぶら。
「呉〜“戦艦大和のふるさと”呉はどうできた?〜」
お父さんが生きていたら、喜んで同番組を見ていたなと思いつつ、
懐かしい故郷の呉の様子をテレビ越しに眺め、
知らなかった地理や歴史を学ぶ。
心棒なんだな。
「辛抱」を教えてくれてるのかも。
2021年01月25日
『出世花』と『蓮花の契り 出世花』
『みをつくし料理帖』を書かれた高田 郁さんの江戸時代小説、
『出世花』(2011)と『蓮花の契り 出世花』(2015)ハルキ文庫。
主人公はお縁ちゃん。
『みをつくし料理帖』と同様、少女から妙齢の女性へと成長する様を描いたもの。
職業は料理人ではなく、
死者の弔いを専門にする「墓寺」で湯灌場を手伝うというもの。
なかなか難しい仕事ながら、真摯に取り組むその姿に周囲が心打たれる。
人生の分かれ道で、私ならこちらを選ぶね、と思う必ず反対をお縁ちゃんは選ぶ。
なんと、我が心の汚れたことよ。
あとがきにの作者の高田さんの言葉が、汚れた心に響きます。
「あなたの悲しみに、この物語が届きますように」
さて、
ここのところ、心はいつも江戸時代。
電気の無い江戸時代の生活を推測しながら、
人の三倍寒がりで、腰が悪くて肩も痛い私は、
資本主義社会の科学技術の進歩に深く深く感謝するのです。
『出世花』(2011)と『蓮花の契り 出世花』(2015)ハルキ文庫。
主人公はお縁ちゃん。
『みをつくし料理帖』と同様、少女から妙齢の女性へと成長する様を描いたもの。
職業は料理人ではなく、
死者の弔いを専門にする「墓寺」で湯灌場を手伝うというもの。
なかなか難しい仕事ながら、真摯に取り組むその姿に周囲が心打たれる。
人生の分かれ道で、私ならこちらを選ぶね、と思う必ず反対をお縁ちゃんは選ぶ。
なんと、我が心の汚れたことよ。
あとがきにの作者の高田さんの言葉が、汚れた心に響きます。
「あなたの悲しみに、この物語が届きますように」
さて、
ここのところ、心はいつも江戸時代。
電気の無い江戸時代の生活を推測しながら、
人の三倍寒がりで、腰が悪くて肩も痛い私は、
資本主義社会の科学技術の進歩に深く深く感謝するのです。