2018年11月29日

正のハンデ

『この世でいちばん大事な「カネ」の話』(2011)西原理恵子 角川文庫
http://bouchukan.seesaa.net/article/462973325.html
のあとがきを、勝間和代氏が書いている。

「貧乏という負の連鎖」から自力で脱却した西原氏に対し、
勝間氏は自らのことを
「自分の生活はもともと、親から受け継いだお金や教育に底上げされている」
とし、
それを「正のハンデ」と表している。

言いえて妙だ。
加えて勝間氏は、その「正のハンデ」に負い目を感じている、という。

ホリエモンこと堀江貴文氏が、なんだかんだあっても
社会に愛されているのは、西原氏と同様、
自力のみで今の立場を獲得したからだろう。


『東大から刑務所へ』(2017)幻冬舎新書 は
http://bouchukan.seesaa.net/article/455342752.html
井川意高氏と堀江貴文氏の対談本だが、
井川氏の「正のハンデ」を負の権力化したざまが、読み取れた。
他方で堀江氏の謙虚さが際立った。


「正のハンデ」は、二代前か、三代前か、もっと過去化の先祖が
自力で獲得したものだ。
親は選べないと以前書いたが、
http://bouchukan.seesaa.net/article/462910939.html
「正のハンデ」という人生の所与を、どう扱うかは、その人次第だ。

生まれた時に付加される不条理なまでの所与と人間の品格に、
絶対的な相関は成熟した「大人」には無く、自分次第だということか。
posted by H.A at 19:00| Comment(0) | 追想 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

『この世でいちばん大事な「カネ」の話』

『この世でいちばん大事な「カネ」の話』(2011)西原理恵子 角川文庫

著者の壮絶な生まれ育ちを通して得たキャリア意識も含めながらのエッセイ。
絵を描くしかできなくて、
食べるために、どうしたら売れる絵を描くかを
20歳そこそこで考え、実現している。
また、お金が無い中で、娘に持ち金を大半を持たせて東京に行かせた
お母さまが素晴らしい。
子育ての究極と思う。

強く共感したフレーズ以下。

 人が喜んでくれる仕事っていうのは長持ちすんだよ。
 いくら高いお金をもらっても、そういう喜びがないと、
 どんな仕事であれ、なかなかつづくものじゃない。

 自分にとっての向き不向きみたいな視点じゃなくて、
 そういう他人にとって自分の仕事はどういう意味を持つのかっていう視点も、
 持つことができたらいいよね。

 自分が稼いだこの「カネ」は、誰かに喜んでもらえたことの報酬なんだ。
 そう実感することができたら、それはきっと一生の仕事にだって、
 できると思う。
(p.162)


著者の漫画『女の子が生きていくときに、覚えていてほしいこと』
http://bouchukan.seesaa.net/article/461617175.html
と重複する箇所は多いが、
こちらのエッセイのほうが、より詳しい。

さらっと読めるので、オススメの一冊。
posted by H.A at 08:03| Comment(0) | 読書 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする