6/2の「サワコの朝」は、山田洋二監督だった。
寅さん好きの私は、コーヒーを飲みながら鑑賞。
山田洋二監督は東大らしいのだが、しかし、就職が全くうまくいかず、
松竹の助監督職にやっとやっと拾ってもらったとのこと。
その後も、なかなか目が出ず、
生活のために脚本を書くようになり、
脚本が書けるなら短い作品作ってみろ、ということより、映画監督としての仕事が始まったらしい。
同世代よりは、遅れてのデビューだったとのこと。
初めての作品は、特にヒットもしなかったが、それがよかったと。
デビュー作が大ヒットだと、後に作る作品が総てそれと比較される。
それは辛いと。
なので、あの程度でよかったと、今だから言えると山田洋二監督はおっしゃていた。
70も過ぎた監督が、江戸っ子調で小気味よく過去のことや、
自らの監督哲学などを語られることが、
今の私に、スーッと染み入ってきて、録画ファイルを保存にした。
今活躍している人は、最初から順風満帆というわけではない。
人生というのは、長くて、良い時もあれば悪い時もある。
つい、せっかちに「今」の最上級を求めてしまうけれども、
未来のいろいろを考えると、「今」はそこそこであることが、
結局は未来の「今」を引き上げることもある。
そんなことを、考えていたら、美空ひばりさんの「川の流れのように」が頭の中に浮かんできた。
思うようにいくことばかりではない、のは、
きっと私だけでなく、皆そうなのだろう。
おそらく、老若男女皆が、それぞれ忸怩たる思いを抱え、
選ばなかった道、選べなかった道を時折たどってみたりしながら、
年を取るのかな、などと考えている。
2018年06月04日
小説「西郷どん!」
大河ドラマの原作 林真理子著 小説「西郷どん!」を
飛ばし読みした。

日本の大変革期である幕末を舞台にした歴史小説は多く、
歴史に疎い私も、なんとなくの当時の感覚を得ることはできる。
当時の論点は
・統治者の交代
・国際化の是非
になるが、この組み合わせの相違が、戦いの基になっていることは、言うまでもない。
今と違って、国際化と言っても、さっぱり想像もできなかったであろう。
島国であるというのは、島国だけですごすには楽であるが、
海を渡った他国との交流は、今も難しい。
物理的にも、精神的にも。
そんなこんなで、当時の日本は、お江戸から遠くなはれた、
鹿児島、山口、高知の皆さんの努力により変革がなされた。
徳川家としては、遠くに追いやって、参勤交代で疲れさせて、などと考えたことが、
結局は裏目にでたわけだ。
小説の中で、西郷さんに誰かが放つセリフ
「いつの世でも勝者というのは、なんと傲慢なのでしょうか。
なあ、西郷さん。
勝者と敗者などどというものは、あっけなく入れ替わるものだと、
あなたはよくご存じでしょう。」
現世において、勝者として君臨している、おそらく歴史を学んだであろう大人たちも、
年を取るごとに、平家物語から言われてきた、驕るもの久しからずの道理を、
忘れてしまうのだろうか。
テレビニュースに登場する方々に、問うてみたい。
飛ばし読みした。
日本の大変革期である幕末を舞台にした歴史小説は多く、
歴史に疎い私も、なんとなくの当時の感覚を得ることはできる。
当時の論点は
・統治者の交代
・国際化の是非
になるが、この組み合わせの相違が、戦いの基になっていることは、言うまでもない。
今と違って、国際化と言っても、さっぱり想像もできなかったであろう。
島国であるというのは、島国だけですごすには楽であるが、
海を渡った他国との交流は、今も難しい。
物理的にも、精神的にも。
そんなこんなで、当時の日本は、お江戸から遠くなはれた、
鹿児島、山口、高知の皆さんの努力により変革がなされた。
徳川家としては、遠くに追いやって、参勤交代で疲れさせて、などと考えたことが、
結局は裏目にでたわけだ。
小説の中で、西郷さんに誰かが放つセリフ
「いつの世でも勝者というのは、なんと傲慢なのでしょうか。
なあ、西郷さん。
勝者と敗者などどというものは、あっけなく入れ替わるものだと、
あなたはよくご存じでしょう。」
現世において、勝者として君臨している、おそらく歴史を学んだであろう大人たちも、
年を取るごとに、平家物語から言われてきた、驕るもの久しからずの道理を、
忘れてしまうのだろうか。
テレビニュースに登場する方々に、問うてみたい。