2017年12月19日

『歴史学ってなんだ?』

『歴史学ってなんだ』(2004)PHP研究所
小田中直樹著

面白いですよと、経済史専門の同僚が貸してくれました。

歴史学、よく知らなかったのですが、読んでみるに
文書としてのこっているものを根拠に構築された学問のようです。
根拠がある史実を「真実性」というそうです。(p.128)

だとすると、昨今の国会の発言の「記録に残っていない」というのが事実であるならば、
将来から見た過去である現在の「真実」をゆがめることになる由々しき事態、ということです。
果たして「真実性」は「真実」なのか?という疑問がわいてきます。

また、「構造主義」という思想があるそうで、これまた面白い。
小田中先生は、私の大好きな内田 樹先生の説明を引用されていますが、
要は、我々は何がしかの集団に属しており、その所属する集団により、
見えるものが決まってくる という意のようです。(p.68)

そもそも物事は球体ですからね、見る場所によって角度によって見えるものが違う。
見えないところもある。
それを承知して、発言しないと、たんなる偏った考えの列挙になる。
ということですね。

時空を超えて歴史を科学する「歴史学」は、
根拠を追求しつつ、その根拠の正当性も担保しなければならない、という
なかなか奥深い、怖い学問であると感じた次第。

だから、面白いのでしょう。
posted by H.A at 19:00| Comment(0) | 読書 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする