面白いエッセイを読んだ。
中条 潮先生の書かれた「『教職員専用』エレベーター」。
そのエッセイの内容は以下。
大学内の「教職員専用エレベーター」。
顧客より従業員を優遇するのはおかしいとする意見もある。
しかしこれには理由が2つある。
@教員には年寄りが多いので、EVから得られる効用が学生より大きい
A教員が優先されないと外部不経済が発生する。
授業に学生が5分遅れたら、損失は5分×人数。
教員が遅れると、損失は5分×受講生数
よって教員を優先するのは資源配分上の根拠がある。
ただ、上記は混雑時間帯にのみ該当し、原価費用がゼロの閑散時には学生の使用も望ましい。
しかし、こうした規制は見張りがいる。
その管理コストは規制による資源配分是正効果よりも明らかに大きいであろう。
よって、「教職員専用」という張り紙が落としどころだ。
という内容。
公平不公平というのは、立場により意見が相違するが、
こうして理屈で考えれば、納得し溜飲も下がるというものだ。
経済学・経営学の面白味は、こういうところにある。