倒れた自転車を辛そうに起こしている妙齢の女性を見かけた。
自転車で転倒したらしい。
(私がぶつかったわけではありません、念のため)
私は運転していた車を路肩に寄せ、
「大丈夫ですか?」と駆け寄った。
女性は「こけちゃって・・・」。
見ると、両手の掌の手首側が擦り剥けて、血がにじんでいた。
手を取ると、とても冷たくて、これでこけたのなら、痛さも倍増だろうと推察された。
どこかに手を洗う場所はないかときょろきょろしていたら、
その女性が、「家がすぐそこだから、いったん戻ります。」と会釈をして、
自転車を押して歩き始めた。
私も自分の車に戻った。
怪我は大したことないので、大丈夫だろう。
ただ、彼女の装いが、黒スーツに白い襟のシャツだったから、
新入社員ではないかと思われた。
とすると、会社に遅れてしまうことを気にしているのではないだろうかと、
車の中で心配になった。
(ベテランになってくると、そのあたりの対処は慣れてくるが)
が、私にはどうしようもない。
と、そんなことを思いながら職場に向かっていると、
パトカーがサイレンを鳴らしながら走っていくのが見えた。
なんだなんだ?と思ったら、その先の大きな交差点での交通事故だった。
救急車も来ていたから、そこそこ大きな事故だったのだろう。
危ない危ない。
私もいろいろあって、最近は、とにかく冷静で慎重な運転を心掛けている。
歩行者も自転車もバイクも車も、
ゆったりとした気持ちで移動をしたほうが良い。
何より、それが自分や他人を守る術であり、目的地に到達する一番の早道だろう。
急いで走ったり、抜かしたりしても、たいして変わりはしない。
一歩ずつ着実にゆっくりと進みたいものだ。
亀さんのように。

上の写真の亀さんのお香立。
先日、雑貨屋で見つけて気に入って購入。
時折、亀さんを掌にのせてみて悦に入る。
ぷぷぷっ(笑)