車でよく通る道沿いに,気になる個人商店がある。
食材を中心とした街の万屋,といったところか。
クリスマス時期には,シクラメンの鉢が店先を賑わせていた。
常に季節の野菜や果物が所せましと置いてあり,
気になりながら,寄れずにいた。
と,10分ほど時間ができたので,寄ってみた。
野菜や果物が新鮮で安価であることに感激した。
買う気もなかったのに,ホウレンソウやら小カブやら,ネギやら買った。
(所帯じみてて,悪いね)
ただ,生鮮食品以外の,お菓子や調味料などは,数が少ない。
売り切ろうと思って,仕入れていないのが一目瞭然だ。
実はこの店の隣のブロックに,
大きなスーパーマーケットが出来つつある。
レジで支払う時に,店主らしき年配の女性に,
「店を終われるのですか?」と聞いた。
「もうね,年だからね。
ちょうどスーパーマーケットができるから,潮時よ。」とおっしゃる。
「残念ですね。こんなに,お安いのに・・・。」と言うと,
「そうね,ここは賃借料が不要だから,その分安くできるからね。」とのこと。
気になりながら,ようやく立ち寄れたのに,閉店とは残念。
スーパーマーケットの便利さの恩恵を受けつつ,
こういう個人商店が無くなっていくのが寂しいと思うのは,
自分勝手だろうか。
資本主義社会だの,自由競争だの,私はそれを是として研究してきて,
理屈は重々承知の上だけど,
センチメンタルな気分にもなる。
大型商店と個人商店の共存はいかに?
これは経営者としての,後継ぎの問題も絡む。
それにしても,私は,間もなく開店するであろうこのスーパーマーケットの,
被害者だ。
しばらくジャージのお兄さんのマッサージも受けられていない。
http://bouchukan.seesaa.net/article/130252181.html