或る日のことでございます。(芥川龍之介の「蜘蛛の糸」風)
お釈迦様(注:ここでは私のこと。すみません)がぶらぶらお歩きになっていますと、
「疲れとるん?」(注:広島弁)とか、
「お疲れですね」とか
「疲れていらっしゃいますか?」と
数人から声をかけられました。
お釈迦様は、元気ハツラツ オロナミンCほど元気ではないけれども、
人様に指摘されるほど疲労が蓄積しているわけでなはい、
はて、どうしたことかと、首をかしげました。
きっと、加齢によるものであろうと、悲しそうな御顔をなさりながら、またぶらぶら御歩きになり始めました。
すると、今週末挙式を行う予定の、幸せ絶好調のマツタニ嬢(注:祝結婚 祈幸福)が、言いました。
「お釈迦様、口紅くらいつけてください!」
ベージュ系の口紅を一応さしてはいたのですが、
お釈迦様は、ご自分の顔色が非常に悪いことをお忘れになっていました。
(注:高校時代には悪友に「麻薬中毒者」のようだとのたまわれ、
コムスメ時代にもプーケットに遊びに行ってからの入国時に、
トランクを開けろといわれました。
きっとブツの運び人だと勘違いされたのでしょう。)
オリーブオイルたっぷりのナポリタンを食べた後のような口紅にすると、
疲れているようには見えなくなったようです。
お釈迦様は、加齢のせいではなかったことに、安堵され、
またぶらぶら御歩きになり始めました。
極楽ももう午(ひる)に近くなったのでございましょう。